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御徒町『三角』月商1,200万円までの道筋! 居酒屋激戦区を勝ち抜く戦略とチームの力

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株式会社トーヤーマン代表の當山鯉一さん

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2024年7月29日のオープンからわずか3か月で月商1,000万円を突破し、現在も1,100万~1,200万円をキープする御徒町『三角』。居酒屋激戦区で圧倒的な存在感を放つ繁盛店の成功は、緻密な事前準備とスタッフの成長を加速させる“仕組み”に支えられていた。

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10年にわたる“土台づくり”の極意とは?

ガラス張りの開放的な外観に惹かれて中を覗くと、都会的なグラフィックアートの奥で、満席のカウンター席とお客たちの笑顔が見え隠れする。センス溢れるファサードをくぐれば、活気あり、開放感あり、それでいてプライベート感まで絶妙に融和する空間が広がる。ここは、御徒町界隈で話題の居酒屋『三角』だ。

御徒町駅南側、アメ横の喧騒を抜けた路地裏に佇む隠れ家的な立地

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平日は近隣の会社員で賑わい、週末には遠方から訪れる女性客も多い『三角』。その仕掛け人は、株式会社トーヤーマン代表の當山鯉一さんである。北千住を中心にヒット業態を連発する実力者であり、御徒町初進出となる『三角』では30坪の大型店舗に挑戦。「初期投資は過去最大でしたが、緻密な計画で初動から結果を出せました」と笑顔で振り返る。

その成功の裏には、創業から10年にわたる“土台づくり”の積み重ねがあった。

2フロア30坪の広々とした店内。1階のカウンター席と地下のテーブル席で多様な客層に対応

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理念を形に! スタッフ成長を加速させる仕組み

『三角』の成功の鍵は、スタッフの成長を加速する独自の仕組みにある。3年前から取り組んだ「理念の可視化」では、1年かけて構築した評価制度でスタッフの行動を点数化。成長を見える化することで、理念を現場に根付かせた。

例えば「取り皿をタイミングよく交換する」は1点、「気の利いた接客で顧客を魅了する」は3点、「チームの結束を高める行動」は5点と、会社が重視する行動ごとに点数を設定。自己評価と店長評価を組み合わせ、スタッフ一人ひとりの成長を細かく把握できるようにしたという。

この仕組みにより、店舗が拡大する中でも新人に理念が浸透し、チームの一体感が生まれ、『三角』の強固な基盤が築かれたのだ。

行動指針「7RULES」でスタッフの意識を統一。理念の浸透が繁盛店の土台に

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オープン前の人材確保が鍵!採用成功の裏側

一方、2015年の創業店『オオイリヤ』から『酒呑倶楽部 アタル』(2018年)、『タチアタル』(2020年)、『ジャンソーアタル』(2021年)と着実に出店を重ねてきた當山さんだが、人材不足は常に課題だった。

「過去には人手不足で週末のみ営業した時期もありました。『三角』は初めて、各店“プラス1人”という余剰の戦力を確保した状態でオープンできた店舗です」と振り返る。

その鍵となったのが、「トーヤーマンの店を知らない応募者はメールの段階で断る」という採用方針。「そもそもトーヤーマンに興味がないスタッフは長続きしないケースが多かったんです。スタッフ育成には大変な力が必要ですから、こちら側も、辞めてしまったスタッフも、双方が疲弊する結果になりました」と當山さん。そこで活用したのが『求人飲食店ドットコム』だった。

「このサイトは飲食業に興味を持つ求職者が集まるので、応募前に店舗を訪れる人も多い。基本はトーヤーマンに興味を持っていただけた方が求人情報を調べると、『求人飲食店ドットコム』の募集ページが出てくるイメージです。“求人の窓口”のように利用しています。紹介記事を読んで応募してくれたスタッフなど、トーヤーマンに共感してくれる人材との出会いが増えました」

前回の記事でも「出店は人材ありき」と強調していた當山さん。現在も新店準備を着実に進める

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佐藤 潮.

ライター: 佐藤 潮.

ミシュラン三つ星店から河原で捕まえた虫の素揚げまで、15年以上いろいろなグルメ記事を制作。酒場系の本を手掛けることも多く、頑固一徹の大将に怒られた経験も豊富だ。現在、Webのディレクターや広告写真の撮影など仕事の幅が広がっているが、やはりグルメ取材が一番楽しいと感じている。