月商750万円売る南阿佐ケ谷の鉄板酒場『呑輝』。繁盛の秘訣は“お祭りワイワイ系”コミュ術
大衆向け酒場で意外にもシャンパンが好調
ドリンクで目をひくのは、洋酒。杉本氏自身が「飲みやすくて好き」なアイリッシュウイスキー「ブッシュミルズ」を割ったハイボール(レギュラー630円)は、珍しさもあってオーダーがよく入るそう。
さらに「モエ・エ・シャンドン」(22,000円)、「ドンペリニヨン」(47,300円)などの高級シャンパンのボトルを記念日用に置く。「南阿佐ケ谷には富裕層が多いからか、頼まれる方が意外と多い。昨日(月曜日)も、なぜか4本も出ました」と、杉本氏も予想以上の“泡”効果に驚きを隠せない。
これらのスキームにより、南阿佐ケ谷エリアで他店と圧倒的な差別化を図り、『呑輝』は地元同業者もうらやむ繁盛店と認められる存在になった。それでも杉本氏は満足せずに貪欲だ。
新規顧客の獲得へ、時間無制限飲み放題を実施
「週末なのに客足が落ち着いた日もあれば、平日に満卓が続く日もあり、来客数のアップダウンが激しいのが南阿佐ケ谷の特徴です。だから新規の近隣の方にもっと来てもらいたいなと思い、始めたのが時間無制限4,000円(税抜き)の飲み放題です」
2025年4月よりインスタに告知したキャンペーンを、現在も続けている。「3名以上のお客様が対象」「日本酒、銘柄焼酎、ショット等対象外」など条件を設け、30代~40代前半を中心に好評を博している。
「うちはアルコールの売上比率が50%とお酒を飲む人が多い。そこを逆手にとったキャンペーンですが、時間無制限なので、その分料理も食べてもらえます。必然的に単価は6,000円くらいいきますね。集客的にも、すごく喜んでくれて週3回とか来てくれる人たちもいます。全体の平均客単価も5,000~6,000円と開店当初より1,000円以上も上がり、効果は少なからずあると思います。これをもっと周知させたいです」
語気を強めてそう語る杉本氏。頭の中には、開業前に一度行ったチラシのポスティングを復活させ、自店をもっとアピールする案もあるようだ。
杉本氏は、吉祥寺の祭りで毎回みこしを担ぐほどのザ・お祭り男。今後の店舗展開も模索しているが、まずは『呑輝』が連日満卓でにぎわう“お祭り状態”が通常運転になるよう、土台づくりに奔走する。
『呑輝』
住所/東京都杉並区阿佐谷南1-11-2
電話番号/03-5913-7278
営業時間/17:30~L.O.23:00
定休日╱水曜
坪・席数/23坪・41席(テーブル19席、カウンター18席、テラス4席)
https://nonki-yoyaku.com/
 
   
     
             
             
          







 
 

 
