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月商350万円の梅ヶ丘『十月十日』。名料亭出身&海外修業の料理人がメニュー開発で異彩を放つ

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店内奥のカウンター。ショーケースにチーズやハムが並び、原木生ハムも置く

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リピーターを呼ぶため営業マン的な仕事も必死に

開店1年目、紀野氏は人見知りながら、お客からLINE IDを直接聞いてやり取りしたり、名刺をもらったら必ずその日の夜に連絡するなど、営業マン的な仕事にも徹した。営業中は、グラスワイン1杯をテイスティングの名目でサービスしていた時期も。とはいえ、それらの施策を打った後の“答え合わせ”が楽しみだとも紀野氏は言う。

ワイナリーレストランでの経験からペアリングを推奨。個性派の焼酎もおすすめ

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「再来店してくれたら自分の成果だと思うし、うれしいですよね。ワインのテイスティングではお客さまの意見のフィードバックが、メニューインさせるか否かの決め手にもなりました。また、その際にちゃんと意見してくれるお客さまは店側のことをすごく考えてくれて、後に結構スタッフになってくれました」

これは店にとって、ありがたい副産物。現在10名ほどいるアルバイトの大半が元ゲストか、彼らの紹介で来てくれたその友人や親族だという。

ポスティングや親子サービスで地域に根差す店へ

集客に関しては、グルメサイトやSNSからの予約、MEO対策(地図検索で自社店舗を上位に表示させるための対策)に力を入れている。片やアナログなチラシのポスティングも定期的に行う。

「2か月に1回くらい200~300枚を地域で配っていて、意外と反応があります。新規の方が来店されるのはもちろんですけど、来店スパンが空いたお客さまを呼び込めるんですよ。再びお店を意識してもらうためには効果的かなと」

紀野氏は『赤坂菊乃井』後、大手飲食企業に就職し香港へ転勤。それで海外の仕事に目覚めて退職後にドイツへ

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地元ファミリーに対してもサービスを展開。元々お子さまメニューを数品用意しているが、別に親が頼んだコース料理のポタージュを、子ども用に薄味にして無償で提供し、プチコース料理体験をさせてあげるそう。加えて、子どもが飽きないように「(スマートフォンで)YouTubeを見ていてもいいですよ」と、親御さんへひと声かける気配りも。このひと言が、行動範囲が制限される子連れ家族のリピートを促すはず。

「結局、そういうところで雰囲気をつくっていくことが、地域の店として大切なのかなと思います。お客さまに良い時間を過ごしていただくために、店側が臨機応変にどう寄り添えるかだと思うんです。もっとそこを突き詰めたいです」

異色の経歴の料理人が、地域密着型店独自のディレクションを身に付けられたからこそ、『十月十日』は梅ヶ丘で愛されている。

『十月十日』
住所/東京都世田谷区梅丘1-15-13
電話番号/03-5799-6389
営業時間/17:00~L.O.22:30
定休日╱月曜・火曜
坪・席数/11坪・20席(カウンター14席、テーブル6席)
https://1010umegaoka.com/

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小林智明

ライター: 小林智明

埼玉県出身。情報誌の編集プロダクションを経て、2006年にライターとして独立。食、旅、スポーツ、エンタメなど多岐にわたり取材・執筆活動を展開中。グルメ取材はラーメン店を中心に計500軒を突破。好きなお酒は辛口純米酒。