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西麻布『EUREKA!』が考える唯一無二の日本酒体験とは? 千葉麻里絵さんに聞く最先端ペアリング

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日本酒の樽をイメージした吉野杉のJ型のカウンター。奥には個室、右端には立ち飲みスペースを備える

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「おじさんの飲み物」が、「もっと日本酒を学びたい」に変わった吟醸酒との出会い

今では、日本酒の第一人者として名を馳せる千葉さんだが、大学の時、居酒屋でアルバイトを始めた当初、知識は皆無。むしろ、「おじさんが飲むもの」といいイメージはなかった。それが変わったのは、山形の酒蔵がつくった吟醸酒に出会った時だ。米からできる日本酒からフルーティな芳香を感じた瞬間、想像もつかない味と香りが米から生まれることに衝撃を受けた。

「それ以来、『もっと日本酒のことを学びたい』と各地の酒蔵に通い、造り手を訪ね始めました。酒蔵の蔵人たちが愛情を持って酒造りをしている様子を見て感動し、『日本酒にとことん向き合いたい』と思ったんです」

ボトルからワイングラスに注がれるのは日本酒。未体験の味や香りを伝える千葉さん

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大学で学んだ物質工学をベースにしたペアリング理論で個性を発揮する

独創的なペアリング術を発揮する素地は、食品の物質工学を学んだことにもある。味を合わせるだけではなく、口の中で料理を完成させるイメージで新たな味覚を見つけ、科学的なアプローチで料理と日本酒を一体化させる。たとえば、ハーブの青い香りと日本酒が持つ酵母由来の香りを重ねることで、味の輪郭を広げることができるのだ。

「こちらからペアリングを提案するだけでなく、お客様の希望を聞いてその方に合うペアリングを考案することも多いですね。普段、日本酒を飲まない人が、ペアリングで料理と一緒にそのお酒を飲むと日本酒ファンになって、店に通ってくれるようになる方もいらっしゃいます」

フレンチやイタリアンなど幅広いジャンルの飲食店とのコラボレーションを通して異業種の人たちともつながりを持ち、今まで日本酒を好まなかった人たちが日本酒の魅力と出会う機会も創出している。

誰もが驚く大胆な日本酒と料理のペアリングを、洗練されたプレゼンテーションで提供。おしゃれなボトルから注がれる予想を覆す色合い、香り、味覚……。未知との遭遇に従来の日本酒ファンもあらためて魅了される。

日本酒に潜む無限の可能性がこの店から解き明かされていく。

千葉麻里絵(ちば・まりえ)
岩手県出身。山形大学で食品の物質工学を専攻。飲食に興味を持ち、日本酒を多く扱う居酒屋でアルバイトをする。卒業後、3年間SEとして勤めたのち、新宿『日本酒スタンド酛(もと)』に入社し、利酒師の資格を取得。各地の酒蔵に通い、酒類総合研究所で専門知識を身につけ、2015年、恵比寿に『GEM by moto』をオープン。現在は、日本酒の魅力を海外に発信すべく、世界を飛び回る。著書に「日本酒に恋して」(主婦と生活社)、共著に「最先端の日本酒ペアリング」(旭屋出版)がある。

『EUREKA!』
住所/東京都港区西麻布4-11-28 麻布エンパイアマンション2F
電話番号/03-6805-0760
営業時間/日15:00〜23:00、火~土18:00〜23:30
定休日:月曜
席数/カウンター13席+個室1+立ち飲みスペース
https://www.instagram.com/eureka.sake/

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ブッチ 東京都 その他 2店舗以内
日本酒をもっともっと盛り上げたいですね!
うちはSPICE✖SAKEをコンセプトにしてますが千葉さんの記事も勉強になりました!
2026年05月09日 10時51分51秒
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Miki D'Angelo Yamashita

ライター: Miki D'Angelo Yamashita

コロンビア大学大学院国際政治学修士、パリ政治学院欧州政治学修士。新聞社にて、新聞記者、雑誌編集記者、書籍編集として勤務。国際情勢、文化一般を取材執筆。食関連取材、料理本編集多数。