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改正入管法が成立も、懸念点残したまま。外国人の就労拡大で、外食業界はどう変わる?

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Photo by iStock.com/SubstanceP

2018年12月8日、改正入管法が成立。同制度は、深刻な人手不足解消のため、外国人労働者を広く受け入れるのが狙いだ。受け入れ対象となる業種は、建築や介護など人手不足とされる14業種となる見込みだが、その一つとして「外食業」が検討されている。

慢性的な人手不足に悩む外食業にとっては、新たな人材確保の手段として非常に需要な制度であり、期待の声も出ている。しかし、その一方で具体的な方針が決定しないまま成立してしまったため、懸念点も少なくない。そこで今回は、入管法のポイントともに懸念点について考えていく。

入管法改正で何が変わる?

今回成立した入管法の大きなポイントとなるのが、「特定技能1号」と「特定技能2号」という新たな在留資格の創設だ。「特定技能1号」は、各業務について知識・経験がある外国人を対象とする資格。資格を取得するには、一定レベルの日本語能力に加え、業務ごとに定められた技能試験を受ける必要がある。在留期間は5年が上限で、家族の帯同はできない。一方「特定技能2号」は、熟練した技能を要した外国人を対象とする資格だ。1号とは異なり、在留期間の更新が可能で家族の帯同もできるとしている。

現在、同制度において外食業では「調理」や「接客」といった業務を対象に5年間で約5万3000人の受け入れが検討されている。また、2019年4月より対象業務における技能試験が開始される予定だ。

Photo by iStock.com/Juanmonino

入管法改正の懸念点とは?

では、一体どういった部分が懸念点となっているのだろうか。飲食業界に関連する部分を中心に見ていこう。

■技能の見極め方をどうするのか
前述したとおり「特定技能1号」を取得するためには、日本語能力だけでなく、業務にまつわる技能も必要とされる。そのため、対象となる外国人は業務ごとの技能試験を受けることになるが、何をもって業務に必要な知識や経験があるとするのかは懸念点の一つである。

ひとえに飲食店での調理や接客といっても、店によって必要となるスキルは異なる。外国人スタッフを受け入れる立場としては、どの程度の能力を見極める試験であるかは知っておきたい部分だと言えるだろう。

■劣悪な労働環境が取り沙汰されているが……
日本が現在おこなっている技能実習制度において、劣悪な労働環境のもと働いている外国人労働者がいることが取り沙汰されている。そういった外国人労働者に対する労働環境の問題が解決されていない中で、新たな制度が来年から開始されることになるのだ。

政府は、外国人労働者を取り巻く環境を整備するとしているが、もちろん受け入れる飲食店側もサポート体制を整える必要がある。一定レベルの日本語能力や業務知識がある外国人を受け入れるわけだが、文化や習慣の違いは少なからずある。教育制度の整備や既存スタッフへの理解など、外国人スタッフを受け入れる環境をしっかりと整えていきたい。

■人材確保が激化する恐れも
業界内で受け入れられる人数には上限が定められるため、優秀な人材を確保するため、業種間で人材確保が激化する可能性も考えられる。具体的方針が定まっていないとはいえ、制度の開始は目の前。外国人スタッフの確保を考えている飲食店は、早めに動き出す必要があると言えるだろう。

また、転職も認められることになるようで、より良い環境を求めて同制度で受け入れた外国人スタッフが転職する可能性もありそうだ。これは今回の制度に限った話でなく、日本人スタッフを採用する場合にも言えるが、良い人材確保するためにも労働環境を整備する必要が出てくるだろう。

改正入管法の施行は、2019年4月から予定されている。外食業は同4月から技能試験の開始を見込んでいるため、いち早く対応が求められることとなるだろう。年が明けた1月に同制度について閉会中審査をするとみられ、今後も改正入管法の動向に注視していく必要がありそうだ。

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サトウカオル

About サトウカオル

グルメ、ライフスタイル、ITとさまざまなジャンルの執筆を経験。現在は、ポップカルチャー系のウェブサイトでグルメ関連の記事を執筆中。趣味は、料理とネットサーフィン。ネットで気になった料理を自分流にアレンジして食べるのが最近のマイブーム。