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ガチ中華、鳥羽シェフ、龍乃都飲食街…、2022年の外食業界をリードした3人とその仕事

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新宿駅東口に出現した現代の竜宮城『龍乃都飲食街~新宿東口横丁』

香福味坊、Hotel'sと続き、最後はぐっと規模を広げて「飲食街」の登場だ。2022年10月、新宿駅東口に竜宮城を思わせる『龍乃都飲食街~新宿東口横丁』がオープンし話題となった。

龍乃都飲食街の外観。竜宮城をモチーフとしている

地上階には日本、中国、韓国、タイ、イタリアのグルメが楽しめる5店舗が並び、地下1・2階は吹き抜けにDJブース、ミラーボール、大型ビジョンを、素材特化型専門店と、地域特化型飲食店12店舗がぐるりと囲む作りとなっている。

連日賑わう横丁の一画

カジュアル韓流飯「韓明洞」チュクミサムギョプサル

地上階は24時間営業、地下フロアも12時から翌朝8時まで営業しており、DJイベントなど連日さまざまな趣向を凝らしたイベントが開催される。まさに新宿の不夜城といえよう。

DJブースを中心に、さまざまなイベントで盛り上がる非日常の空間がそこにある

こちらは「恵比寿横丁」「渋谷横丁」などを手掛けてきた浜倉的商店製作所の浜倉好宣氏によるプロデュースだ。浜倉氏はこれまで、自然と人が集まる“溜まり場”づくりに関心を寄せ、さまざまな街に時代と場所にマッチした「横丁」をプロデュースしてきた。

龍乃都飲食街をプロデュース&運営する株式会社浜倉的商店製作所の代表・浜倉好宣氏

【注目記事】恵比寿横丁仕掛けた浜倉好宣社長の発想とノスタルジア。原点はドリフ『もしも』シリーズ?

昨今のコロナ禍で、溜まり場のイメージに変化はあったのだろうか。株式会社浜倉的商店製作所の安藤素さんが、次のように語ってくれた。

「今回のコロナ禍で感じたのですが、これからの飲食店は『その店に行く理由』が明確に求められ、大きく2極化されるのではないかと思っています。ひとつは“個性的な個人店の暖かいコミュニティー”、もうひとつは、我々のような“飲食+αのエンタメ要素があるテーマパークスタイル”だと思っています」(安藤さん)

龍乃都飲食街~新宿東口横丁は、アフターコロナ時代に求められる飲食店像への、浜倉氏流の回答なのだ。そんな浜倉的商店製作所は、次の一手として2023年4月開業予定の東急歌舞伎町タワーに『新宿カブキhall』をオープンする。

東急歌舞伎町タワーは、国内最大級の超高層複合エンターテインメントビルとして日本全国からはもちろん、世界からゲストが訪れる“娯楽の殿堂”だ。『新宿カブキhall』 は同タワー2Fに単独オープンし、日本各地の“祭り”と“地域食材・地域B級グルメ”、“音楽と映像のエンタメ”をテーマに計10店舗の“食祭街”を創出する。

来春オープン予定の『新宿カブキhall』イメージ

センターステージでは毎日、エンタメイベントも展開される。LEDモニター映像と音楽を駆使した次世代型エンターテイメントフードホールが、歌舞伎町をどんな “溜まり場”として彩るのか楽しみだ。

飲食業界を牽引する3人の一年を振り返ってみると、さまざまな趣向を凝らし、戦略を巡らせてきたことが改めて伝わってくる。来年の飲食業界にはどんな動きがあるのか、今から楽しみでしかたがない。

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タシロアキラ

ライター: タシロアキラ

大学の教育・研究の記事を中心に20年ほど紙媒体のライターとしてキャリアを重ねる。フリー転身を機に、趣味である食、スポーツ、ガジェットのジャンルでWEB記事執筆にも進出中!