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販売チャネルの多様化で15坪月商1,100万円! 『本格餃子 包』の成長戦略

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フードの定番メニューはサイズ違いを除いて22品をラインアップ。食事ニーズを吸収するため、麺飯カテゴリーの品揃えをやや厚めにしている

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定番メニューに意表を突く商品をピンポイントで投入する

一方、メニュー構成で重視したのが商品の絞り込みだ。

餃子は本格手打餃子のほか、「酒のあてにちょうどいいサイズ」(石野社長)の「薄皮餃子」(6ヶ580円)を焼餃子と水餃子で提供。餃子を除いたフードメニューは前菜、主菜、麺飯のカテゴリー別に、定番18品とシーズンメニュー約5品に絞っている。

「商品数を絞ったほうが品質アップを図りやすい」(石野社長)という考えから、業態転換前の『餃子酒場ツツム』の売れ筋をピックアップ。「バンバンジー(ごまだれかけ)」(850円)、「麻婆豆腐」(980円)、「空芯菜炒め」(1,050円)といった中華の定番料理がメニューに並ぶ一方で「それだけだとありきたりな中華食堂になってしまう」と石野社長は言う。

「メニューに変化を加えることを意図して投入したのが『豚肉の唐揚げ(五香粉炒め)』(980円)。唐揚げなのに豚肉という意外性と、五香粉の風味によって『本場の中華食堂』らしさが強調されます。定番料理を中心にしているからこそ、こうした意表を突く料理がより活きるんですね」

写真右手前から時計回りに「炒飯」(980円)、「麻婆豆腐」(980円)、「バンバンジー(ごまだれかけ)」(850円)、「豚肉の唐揚げ(五香粉炒め)」(980円)

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そして、こうしたメニュー構成はテイクアウト、デリバリーでも強みを発揮している。

『本格餃子 包』はフードの全メニューでテイクアウト注文に対応しており、デリバリーメニューは餃子と麺飯カテゴリーで構成。「テイクアウト、デリバリーニーズが高いのはやはり定番料理。『本格手打 焼き餃子』が断トツの売れ筋商品で、そのほかのメニューも出数が安定しています。クオリティが高いことが大前提ですが、定番商品はリピート利用につながりやすい。外食マーケットが回復しても、テイクアウト、デリバリー売上が下がらないのはそれが要因なのではないかと分析しています」(石野社長)。

『本格餃子 包』は多店化を見据えており、2号店のオープンも検討中。「吉祥寺や下北沢、駒沢大学駅近辺など若者の街に出店することを想定していますが、これはブランディングを意図した出店計画。『包』ブランドを定着、普及させた後、フランチャイズ展開にのりだすとともに冷凍餃子をエキナカや複合商業施設などでも販売していきたい」と石野社長は今後の展望を語る。

『本格餃子 包』
住所/東京都目黒区大橋2-22-7 村田ビル1F
電話番号/03-5738-8236
営業時間/11:30~23:30
定休日/なし
席数/30

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。