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北千住『酒仙坊』が坪月商42万円の好発進。味坊集団が挑む“せんべろ中華”の全貌

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左から味坊集団を経営する株式会社TOMORA専務取締役の林強氏、代表の梁宝璋氏、『酒仙坊』料理長の人伊氏

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2000年に神田でオープンした『味坊』を皮切りに、湯島『味坊鉄鍋荘』、御徒町『羊香味坊』、『老酒舗』など都内に12店舗を展開し、“ガチ中華の火付け役”とも言われる味坊集団。同グループが北千住に新店舗『酒仙坊(しゅせんぼう)』を2023年12月2日(土)にオープンさせた。

「こんなご時世だからこそ、気楽に飲めるお店が大事」だと考え、料理は串焼き100円〜。あえてこのタイミングで低価格なお店をオープンさせた理由、北千住というエリアでの戦略、今後の展望について、味坊集団を経営する株式会社TOMORA代表の梁宝璋氏と専務取締役の林強氏に伺った。

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せんべろ激戦区の北千住で挑む、中国大衆酒場をローカライズした“せんべろ中華”

代表の梁さんの出身地でもある中国東北料理をはじめ、湖南料理や広東料理など中国各地の珍しい地方料理や羊肉料理を提供してきた味坊集団。今回新たにオープンした『酒仙坊』は、中国式大衆酒場を日本式にローカライズした「街辺小酒舗(町の小さな飲み屋)」だ。気軽に入れて気軽に酔える「ガチ中華」をコンセプトに、味坊クオリティの“せんべろ中華”として売り出している。

オープンのきっかけは、梁さんの農業仲間が北千住の物件のオーナーだったこと。「お店を辞めるから味坊で新しいお店やらない?」と声をかけられ、縁を感じて引き受けることにしたという。

カウンター席とテーブル席で構成された14坪35席の店内には、古き良き中華酒場な趣の手書きメニューが掲げられている

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物件のある北千住駅の西口、旧日光街道は人気酒場も多い飲食激戦区だ。どのように他店と差別化しようと考えたのだろうか。

「北千住は良い居酒屋が多いし、のんべえの街だから、今まで日本にない新しいタイプの中国式の居酒屋にしようと考えました。中国には持ち帰りもできるし、軽く飲んでつまみやごはんを食べられる街の小さな飲み屋がいっぱいあって。『酒仙坊』もそれをイメージし、一人でも複数人でも入れて、30分など短い時間でも利用しやすく、ほかのお店もハシゴできるようなお店づくりを行いました」と梁さん。とはいえ利益を出す工夫については「あまり考えていなかった。お客様がたくさん来るようになってから色々考えていきたい」と話す。

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中森りほ

ライター: 中森りほ

グルメ系ウェブメディアの編集・ライターを経てフリーライターに。フードアナリストの資格を持ち、現在マガジンハウス『Hanako.tokyo』や徳間書店『食楽web』、ぐるなび『dressing』、日経『大人のレストランガイド』などで飲食店取材記事や食のエッセイを執筆中。