坪月商60万円の江戸川橋『フジコミュニケーション』。目指したのは「地元客も通える店」
【注目記事】『渋谷 半地下酒場』24坪で月商1,500万円。「飲食店は、物件ありき」の真意を聞く
1,300円の朝食を連日約20人確保。小伝馬町のホテル1階に新店をオープン
そんな近藤氏が2024年4月に新たにオープンさせたのが『オルソー 日本橋小伝馬町店』だ。同店は「APAホテル小伝馬町駅前」の1階に位置し、ホテル宿泊客の朝食ダイニングとしての顔も持つ。こちらは終日、台湾フードが味わえるお店だ。
「やはり台湾の朝食を日本でも提供したかったんです。けれど日本人はなかなか朝に外食する習慣がありません。そこでホテルのテナントとして営業すれば、宿泊客の利用が見込めるし、ビジターも受け入れられると考えました。狙っていたのがAPAホテルの飲食テナント。結果的に直契約できたので、意外と初期費用も安く抑えることができました」
朝食は1,300円で8種類ほどを用意。ランチではワンタンを加えるだけにするなど、朝食からそのままセットアップで営業できるメニュー展開にすることで、仕込みや営業中のスタッフの負荷を下げた。現在連日15〜20人ほど、月間500人ほどの朝食利用があるという。
「告知をせずとも客単価1,300円を月間500人集客できるビジネスって考えると可能性がありますよね」と近藤氏は分析する。
周辺にはオフィスワーカーも多いため、昼時はスタッフが2名体制で営業。すぐに料理を出せるよう、ワンタンは小ぶりのサイズにして茹で時間を短くするなど、工夫をこらす。
ディナーもビジネスパーソンの需要が高い上、土日は近隣に住むDINKsの需要も高く集客は好調だ。
今後は2025年9月に芝浦エリアに開業予定の「BLUE FRONT SHIBAURA」内の全500席のフードホールへの出店や、日本橋に2026年3月に開業を予定している「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」へも出店を予定しているフジコミュニケーション。
店舗の拡大を続ける裏には「いまいるスタッフたちが次のステップに進めるようにしたい」という近藤氏の想いがある。「月商や年商といった売上をのばすことには興味がなくて。スタッフそれぞれがやりたいスタイルでお店ができるように、サポートできればと考えています」。
新たな世代にどのように近藤イズムを引き継ぐのか、今後が楽しみだ。
『オルソー 日本橋小伝馬町店』
住所/東京都中央区日本橋大伝馬町14-20 APAホテル小伝馬町駅前1F
電話番号/03-5962-3894
営業時間/7:00〜14:30、17:30〜23:00
定休日/朝食定休日なし、ランチ、ディナー不定休(詳しくは店舗Instagram参照)
坪・席数/19坪、34席
公式Instagram
