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中目黒で波に乗る居酒屋『ナカメオンザビーチ』。伊豆・下田の魅力で月間1,800人を集客!

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「この段階でここまで行けたのは早い」と、確かな手応えを感じている原さん

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押し付けがましくない「人が集まる場所」

目下の課題は「3,000円に届かないくらい」という客単価の向上だ。おトク感がある既存のフード価格とポーションを見直すことも可能だが、それでは「海の家」的な気軽さが失われてしまう。そのため、ドリンクの見直しを図ることにしたという。さらなる面白味を出して付加価値を高めるのだ。

「静岡茶ビール」(790円)はカプチーノを思わせる外観。苦味と爽やかさがうれしい

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飲み放題に誘導できるようなコースの魅力を出すほか、料理と合うワインのセレクションも拡充中。中目黒の街はコロナ以前よりも平日の夜が静かだという理由から、平日ランチ営業も始めた。メインが3種類から選べる1,200円(テイクアウトは容器代でプラス100円)の定食は、野菜や魚が豊富。ご飯や味噌汁の盛り付けをセルフサービスにして省力化を図っている。

「マンゴーSEXオンザビーチ」(890円)は、ノンアルコール版も同価格で提供

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入口からすぐの場所に、小さな子どもの目線の高さに、店内で読める書籍の本棚があった。大人の目線にあるのは、ミステリー好きのオーナーが選んだ本棚。流行っている飲食店を目指しつつ「人が集まる場所をつくりたかった、というオーナーが抱いた思いを大切にしたい」と原さん。

子ども用の本棚。静かにエリック・クラプトンの歌声が流れる広めの化粧室は、おむつ交換台も完備

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過去にはガラス張りの店舗を放送ブースのように使い、下田という土地の魅力を伝える内容を収録して配信も行った。この夏はアコースティックライブ、マジックショー、落語の寄席、「夏休みの宿題カフェ」といった盛りだくさんの企画も控えている。

ときに店舗側のメッセージが強すぎると来客が鼻白んでしまうケースもままあるが、この『ナカメオンザビーチ』には、そんな押し付けがましさはまるでない。ひとりの人物が下田で過ごした「幸せな記憶の集合体」のような場所。訪れたゲストにも、その一コマが刻まれていく。

『ナカメオンザビーチ』
住所/東京都目黒区上目黒2-16-12 フレンドビル中目黒101
電話番号/03-6451-0115
営業時間/11:30〜14:00、17:00〜23:00(土日祝13:00〜23:00)
定休日/不定休
坪数・席数/18坪30席(カウンター6席)
https://www.instagram.com/nakame_on_the_beach/

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神吉弘邦

ライター: 神吉弘邦

経済誌『Forbes JAPAN』、デザイン誌『AXIS』、建築誌『商店建築』、カルチャー誌『BRUTUS』などに寄稿するフリーランス編集者。コロナ禍で飲食店のありがたさに気づき、料理の奥深さにも開眼。メディア取材や企業コンサルティングのかたわら、現在「あて巻き」発祥の寿司居酒屋でも修行中。実家は仕出し屋。