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「居酒屋以上、割烹未満」の進化形。売上&利益のWアップを狙う『三軒茶屋 虎徹』の秘策とは

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店主の三木達也氏(写真左)とパートナーの長谷川卓也氏

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東京・三軒茶屋の『三軒茶屋 虎徹』は、神泉の『神泉たつ』を移転リニューアルする形で2025年1月にオープンした居酒屋だ。

『神泉たつ』は「居酒屋以上、割烹未満」という業態コンセプトを具現化し、8.5坪10席の規模で月商350万円を売り上げていた。集客が順調だったにもかかわらず、店主の三木達也氏は同店をたたんで再スタートを切ることを決意。移転リニューアルに至るまでのプロセスと、『三軒茶屋 虎徹』を開発した狙いについてうかがった。

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2回転目の集客が課題に。思い切ってリニューアルを決意

『神泉たつ』のオープンは2022年1月。それから2年余りが経った2024年4月、店主の三木達也氏は同店を閉店したが、その理由を「さらなる売上アップが難しかったため」と説明する。

『神泉たつ』があった神泉は、かつては22時以降の遅い時間帯の飲み需要も多いエリアだった。しかし、コロナ禍でマーケット環境が変化。『神泉たつ』は予約客のみでほぼ連日満席になる繁盛店だったが、2回転目の客数を伸ばせなかったのだという。

「客数増が難しいとなると、売上を伸ばすには客単価を上げるしかありません。しかし、すでに客単価は1万円を超えており、それ以上、上げたくなかった。肩肘を張らずにお酒を楽しめる居酒屋というスタンスは崩したくなかったため、思い切って店を移転し、業態をチェンジしようと決めました」(三木氏)

焼き鳥店の居抜き物件に出店。壁紙の張り替えなど改装は最小限にとどめており、客席構成は前店舗と変わらない

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本来であれば新店を24年5月にオープンする予定だったが、ここで思わぬトラブルに見舞われる。代々木八幡の居抜き物件で出店が決まっていたのだが、不動産会社から約束を反故にされてしまったのだ。

再び物件探しに着手。条件に見合う居抜き物件はなかなか見つからなかったが、半年かけてようやく探し出したのが現物件。親しくしていた三軒茶屋の繁盛居酒屋『大衆酒場アダルト』のオーナーから「近くの物件に空きが出そう」という情報をもらい、すぐに物件を押さえた。

雑居ビル1階に入居するが、店頭がセットバックしているため、視認性はあまりよくない

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。