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“嘘のない面接” で定着率アップ。立川『炭焼き大』のプレジャーカンパニーに若き飲食人が集うわけ

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営業本部長の行徳直之さん(写真中央)と『炭焼き大 立川グリーンスプリングス店』のスタッフの皆さん

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飲食業界全体の課題、離職率を劇的に下げる秘策はあるのか? 今回取材で訪れたのは、株式会社プレジャーカンパニーが運営する『炭焼き大 立川グリーンスプリングス店』。同社はMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を軸にした独自の採用戦略、そしてDXによる効率化でスタッフ定着を実現しながら、アジアンビストロやスパニッシュイタリアンなど多様な業態で繁盛店を生み出している。営業本部長の行徳直之さんが「全部オープンに話しますよ!」と豪語する成功の鍵とは?

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離職率を劇的に下げる! 「正直な会社」を軸にした採用の極意

プレジャーカンパニーの採用戦略の要は、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の徹底。会社のMVVに共感する人材を採用することで、離職率を大幅に低減させたという。

「従来の面接ではダメなんですよ。大切なのは“会社が面接される側”という意識を持つこと。良いことばかり並べて採用しても、スタッフは定着しません。『正直な会社であること』が何より重要なんです」と話すのは、プレジャーカンパニー営業本部長の行徳直之さん。面接では、会社の魅力だけでなく、仕事の厳しさや課題も包み隠さず伝え、応募者との価値観の一致を重視する。

「面接で約束したことは絶対に守ります。それが信頼につながるんです」と行徳さんは力を込める。SNSや口コミで情報が瞬時に広がる現代では、面接時の嘘やごまかしは命取り。透明性のあるコミュニケーションが、採用成功と定着率向上の鍵となる。

スタッフとビジョンを共有し、会社の未来を描く行徳さん

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MVVを共有し、ミスマッチを防ぐ手法とは?

では、プレジャーカンパニーが面接で伝えるMVVとは、具体的にどのようなものなのか?

「ミッション(M)は『お客さまへの感動の追求と提供』と『従業員の物心両面の喜びの追求と提供』の2つ。まず、これまで“自分自身が飲食店で感じた感動”を、今度はあなたが届ける側になるのだと説明します。また、会社は従業員あっての存在です。会社が成長すれば、その分だけ給与や福利厚生といった“目に見える環境”を整えることを約束します。もちろん、ドキドキやワクワクを感じられる“目には見えない環境”の説明も欠かせません」

ミッションの先には「日本全国のお客さまに喜んでいただける外食企業」というビジョン(V)があり、「お客さまの喜びから始まる充実した人生」というバリュー(V)に結びつく。このMVVを面接で明確に共有する採用スタイルに変えた2~3年前から、離職率は劇的に改善したと行徳さんは語る。

「どんな仕事にも理想と現実のギャップはあります。でも、MVVを共有できていれば、困難があっても『みんなで乗り越えよう』という一体感が生まれるんです。以前は5人採用して4人が早期退職するなんて事態もありましたが、今は5人採用すれば多くても1人が早期退職する程度。最初のコミュニケーションが本当に大事なんですよ」

求人媒体を一本化してキッチン採用を最適化

MVVの共有と並行して、行徳さんが進めたのが採用ルートの最適化だ。

「ホールスタッフは多様なルートから採用し、異業種の経験者も積極的に迎え入れ、新しい視点を取り入れています。一方、キッチンスタッフの求人は『求人飲食店ドットコム』に一本化しました。キッチン経験者の応募が多いこのサービスは、専門性の高い人材を確保するのに最適なんです」

エスニック、イタリアン、和食、中華、カフェなど、多彩な業態で繁盛店を展開するプレジャーカンパニー。その根幹を支えるのは、キッチンスタッフの専門性だ。

「腕の良い料理人がいなければ、新しい業態は生まれません。過去には専門性の高い料理人が不足し、ハワイアンや韓国料理の出店で苦戦した経験もあります。キッチンスタッフの質が、業態開発の成否を握るんです」と行徳さん。「求人飲食店ドットコム」を活用することで、優秀な料理人を安定的に確保し、業態開発の好循環を生み出している。

繁盛の要はスタッフの活躍。即戦力&若手の採用に強いサービスを活用する

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佐藤 潮.

ライター: 佐藤 潮.

ミシュラン三つ星店から河原で捕まえた虫の素揚げまで、15年以上いろいろなグルメ記事を制作。酒場系の本を手掛けることも多く、頑固一徹の大将に怒られた経験も豊富だ。現在、Webのディレクターや広告写真の撮影など仕事の幅が広がっているが、やはりグルメ取材が一番楽しいと感じている。