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飲食店スタッフの生産性に関する基礎知識。正しく数値を把握して業務効率化を!

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画像素材:PIXTA

労働力不足や最低賃金の改定などを背景に、飲食店の人件費が上昇を続けている。コストを抑え利益を確保していくためには、「人」に関わる数字・指標を正確に捉え、生産性の向上を図ることが大切である。ここでは、生産性向上に向けて把握しておきたい数字・指標を改めて紹介していく。

なぜ、飲食店は「生産性の向上」が必要なのか?

そもそも、なぜ飲食店は「生産性の向上」が必要なのか? 業態にもよるが、飲食店のコストにおいて人件費の占める割合は高く、売上に対する人件費の割合では30%前後の店舗が多い。生産性を上げて、人件費を抑える、あるいは同じ人件費のままで売上を増やすことで、人件費率の割合が1%変わるだけでも、利益に対するインパクトは大きい。

また、スタッフの時給が上昇している点も見逃せない。先日、19年度の最低時給の目安が発表され、東京は1,013円になる見込みだと言われている。2014年が888円だったので、5年前と比べると120円以上の上昇となっている。全国平均では約901円だが、政府は1,000円を目指すとしており、今後も上昇は避けられないだろう。

人件費の上昇だけでなく、そもそも採用がしづらい状況でもある。2019年6月の東京労働局の調査によると、東京都全体の求人倍率が1.73倍であるのに対して、飲食調理が6.06倍、接客給仕が8.91倍となっており、他の職業と比較して採用が難しい状況となっている。

では、生産性はどのような指標で見ればいいのだろうか? 代表的な指標をいくつか紹介する。

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飲食店の生産性を表す代表的な指標①「人時売上高」

人時売上高は、「売上高÷従業員の総労働時間」で計算する。社員とアルバイトの区別をせず、同じ1時間としてカウントするので、時間あたりの生産性で比べることができるのが特徴である。目安として5,000円程度になるとかなり生産性の高い飲食店であると言えるだろう。ただし、あまりに高すぎると人数が足りていないことになり、顧客不満足につながる可能性もあるので注意が必要である。

飲食店の生産性を表す代表的な指標②「労働分配率」

労働分配率は、粗利高に占める人件費の割合である。計算式は「人件費÷粗利高」。飲食店では、40%以下が目安と言われている。労働分配率が高い、つまり掛かった人件費に対して粗利高が低かった場合は、生産性を高めて人件費を抑える工夫が必要になってくる。

飲食店の生産性を表す代表的な指標③「労働生産性」

労働生産性は従業員1人当たりの生産性を表す指標。計算式は「粗利高÷換算人員」である。換算人員とは、フルタイムで働いた場合の従業員数と考える。8時間働いたスタッフが2人と4時間働いたスタッフが3人いた場合、総労働時間は28時間となり、1日8時間勤務を基準とするのであれば、3.5人となる。労働生産性は50~60万円が基準と言われている。

画像素材:PIXTA

その他、生産性に関わるチェックポイント

生産性に関わる代表的な指標を紹介したところで、これらの生産性を上げるポイントをいくつか紹介しよう。スタッフを採用したら、まずは1つのポジションを一通りできるようなトレーニングが必要だ。中途半端なまま複数の仕事を任せても、生産性は上がらず、本人のモチベーションも上がらないため、最悪の場合は早期退職につながってしまう。

一方、ある程度仕事ができるようなったら、複数の仕事ができるような教育が必要である。欠勤等で急に人数が足りない時も、複数の仕事ができるスタッフが多ければ何とか運営は可能だ。調理だけ・接客だけやりたいといった意欲の問題や、適性もあるかもしれないが、複数の仕事ができれば時給も上がる、シフトも入りやすいなどの待遇面のメリットを伝えて、モチベーションを管理することで対応できるだろう。

開店前、閉店後の作業や事務作業など、接客・調理以外の作業はできるだけ効率的にできるよう考えよう。事務作業はITツールなどの活用で効率化が図れるので、情報収集をして色々試してみるといいだろう。閉店後の作業で、残業や深夜手当が発生するようであれば、開店前や直後に移行するなど、シフト作成の工夫も検討の価値がある。

以上、生産性について代表的な指標と生産性向上についての施策を紹介した。繰り返すが、人件費が上がることはほぼ間違いなく、生産性を上げることは避けられないと考えるべきである。自店舗に合った生産性の指標で現状を把握して、生産性を上げる取り組みを考えよう。

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若林和哉

About 若林和哉

飲食店の勤務経験や中小企業診断士の資格を生かして、事業計画作成や資金調達の支援、フランチャイズ関連のWebページの執筆やセミナー講師などを務める。好きなお店は、ラーメン・カフェ・日本酒のおいしい居酒屋など。