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客の回転率は業界トップクラス。『ANOTHER8』の店舗設計とその哲学とは

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株式会社酒八の取締役COO本間浩揮氏

ガレージを改装して作られた、クラフトビールと日本酒をカジュアルに楽しめる空間、『ANOTHER8』。目黒駅から徒歩4分という好立地の店は、いつもビールや日本酒を楽しむ人たちで賑わっている。

経営するのは京都に本社を構える株式会社酒八。もとは酒蔵だったというが、なぜ東京・目黒に出店したのか。また、坪売上が都内でも業界トップクラスだという同店は、どのような考えで経営されているのか。株式会社酒八の取締役COOである本間浩揮氏に話をうかがった。

酒造り復活の伏線として、日本酒をカジュアルに楽しめる場を

「日本のクラフトなお酒を世界に届けるということがコンセプト。ガレージという空間に合わせて都会的な雰囲気にしたかったんです」と、本間氏は言う。

『ANOTHER8』がオープンしたのは2017年4月1日。経営する株式会社酒八は、『ANOTHER8』の前に、京都で『BEFORE9』という店をオープンさせている。ともに「酒八」という名前から連想される名前になっているのが特徴だ。京都の『BEFORE9』は古い町家をリノベーションした店舗で、ガレージを改装した『ANOTHER8』とは雰囲気が多少異なるが、コンセプトはどちらも同じ。

では、もとは酒蔵だという株式会社酒八が、なぜ店舗を出すようになったのだろうか。

「ルーツは滋賀県守山市の造り酒屋で、蔵は残っているのですが、酒造りは廃業してしまっています。現在の社長は6代目。ゆくゆくはまた酒造りを復活させたいという思いがあるのです」

目標は酒造りの復活。しかし、いきなり酒造りを始めるのではなく、まずは日本酒をカジュアルに楽しめる場を作ってからにしよう、という考えがあったのだという。そのためにまず京都で『BEFORE9』を立ち上げ、さらに自社の考えを広く拡散していくために、あえて距離の離れた目黒で、2号店として『ANOTHER8』を立ち上げた。

入口正面がスタンディング席。右側には8つのタップと会計スペース 写真:Takumi Ota

客席の種類はスタンディングからソファまで

元ガレージだということもあって、一般的な店舗に比べて天井は低め。気になるということはまったくないが、それでも快適に楽しめるような工夫が随所になされている。例えば、目線を下げるために、あえて背の高くないビールグラスを使用。一方、京都の『BEFORE9』は吹き抜けのような形で天井も高いので、脚付きのグラスを使っているそうだ。

客席の配置も工夫しており、入口近くはスタンディングでカジュアルに楽しめるスペース。店内なかほどはテーブルとハイチェアが配置され、店の奥には3、4名以上の人数でもゆっくり楽しめる低めのソファが置かれている。入り口から奥に向かって、徐々に視線の高さが変わっていくような構成だ。

会計は入口横のビールサーバーの前でキャッシュオン。スタンディング席の1、2名客は入口近くで回遊でき、また、入口近くの頻繁な動きが気にならないよう大人数の客は奥のソファへ誘導される。こういった店内の導線や客の視線を考えることで、天井の低さなどが気にならない快適さを生み出しているのだ。

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富江弘幸

About 富江弘幸

ビアライター、編集者。大学卒業後、出版社などでライター・編集者として活動し、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビアライターに。ビアジャーナリストアカデミー講師も務める。著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ)。