飲食店ドットコムのサービス

『スシロー』ペロペロ事件の影響でレーンにアクリル板設置へ。運営方法の一時変更を発表

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

1月29日、回転寿司大手チェーンの『スシロー』で客の迷惑行為を映した動画が拡散され“炎上”した。動画には少年がテーブルに設置された共用の醤油ボトルに直接口をつけたり、湯呑みを舐めてから戻したり、唾液を指につけて回っている寿司を触ったりする模様が映っており、現在も拡散が続いている。

この事件を受け、『スシロー』を運営する株式会社あきんどスシローは30日、刑事・民事の両面から厳正に対処すると声明を発表。31日に警察に被害届を提出し、警察はこれを受理している。

【注目記事】総フォロワー数300万! トップインフルエンサー・りょうくんグルメが教える「SNS集客」の最前線

はま寿司、くら寿司に続き、またしても回転寿司での迷惑行為が炎上

回転寿司での迷惑行為を映した動画の炎上が相次いでいる。最近は『はま寿司』での“無断わさび乗せ”動画が炎上したが、このほかにも『くら寿司』での動画も炎上。イタズラが頻発し、世間的にも厳しい目が向けられている状況で今回の事件は起こった。

1月中旬ごろに撮影されたものと見られる動画は、『スシロー』の岐阜正木店で撮影されたもの。『スシロー』は対象店舗および近隣店舗のすべての湯呑み・醤油ボトルの消毒・入れ替えを行ったという。

また、撮影時期は不明だが『スシロー』ではこのほかにも、テーブルに設置された粉茶を備え付けのスプーンで口に入れる動画や、寿司を食べたあとに醤油ボトルから直接醤油を飲む行為の動画などが拡散されている。

本人にとってはただの“イタズラ”が、億単位の損害につながる可能性も

今回の事件において、『スシロー』の被害額はどれほどだろうか。

動画を見た一部の人からは「もう『スシロー』に行けない」という声も上がっており、客足に影響が出ることも十分に考えられる。さらに動画は中国や韓国のSNSでも拡散されており、外国人観光客の集客にも影響が出そうだ。

また、今回の事件では株価にも影響が出た。株式会社あきんどスシローの親会社である株式会社フード&ライフカンパニーズの株価は、1月30日まで3000円台で推移していたが、31日に2800円台まで急落。一時ではあるが、時価総額が約168億円下落する事態となった。

株価との因果関係を証明することは難しいが、もはや“イタズラ”と笑って済ませられるような事態ではない。

画像素材:PIXTA

【注目記事】飲食経験1年半で独立し、年商1億円超え! 富士喜商店、夢酒の羽染氏に聞く目からウロコの経営論

これは氷山の一角。もはや“他人事”ではない

これら一連の騒動を皮切りに、SNSでこういった動画を“発掘”する動きもある。この状況を見れば、炎上したものが「氷山の一角」であることは誰の目にも明らかだろう。こうした動画は回転寿司のみならず、外食全体に対する不安や忌避感を生む原因になりかねない。飲食店関係者にとっては他人事ではない問題だと言えるだろう。

今回の事件を受けて『スシロー』は、店舗運営方法の一時変更を発表した。レーンでは注文された商品のみを提供し、注文はタッチパネルで受け付けること。また、客の希望があれば食器や調味料などテーブル備え付け備品を交換すること。さらに全国の店舗でテーブル席と寿司レーンの間にアクリル板を設置することを今後の対策として行っていくという。ひとりの少年の“いたずら”が及ぼす影響は計り知れない。

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

『飲食店ドットコム ジャーナル』は飲食店ドットコムが運営する“食”に関するWEBマガジンです。飲食業界の最新ニュースをはじめ、食にまつわる役立つ情報や、実際に働く方々の声を読者に届けていきます。