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酒場ライター・パリッコが飲んで語る「今あらためて『一軒め酒場』が面白い」

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かなり思い切った一軒め酒場のイメージリニューアル

JR新橋駅から徒歩1分。最高の立地に一軒め酒場はある。

新橋西口駅前付近のガード下に

『一軒め酒場 新橋店』はどーんとある

堂々と掲げられたそのキャッチフレーズはなんと、

「おやじが喜ぶこだわりの酒と肴だけの店」

どうだろう? この思い切った断言ぶりは。

店の顔たる看板やのれんに「老若男女大歓迎!」ではなくて「おやじが喜ぶこだわりの酒と肴だけ」というコンセプトを掲げた一軒め酒場。

もちろん、客層を“おやじオンリー”に絞ったというわけではない。実際、僕が訪れた平日の午後6時、すでに店内はおやじ世代の人々はもちろん、若いグループも入り混じって大盛況。みな幸せそうな顔で飲んでいた。

決して“写真映え”するような派手なものでなく、堅実にうまい酒とつまみを提供してくれて、心穏やかに、懐にも優しく飲める。そんな大衆酒場の基本を大事にしようという心意気が伝わってくるじゃないか。そこに僕は、ちょっと大げさに言えば、感動してしまったのだ。

店内の雰囲気も、まさに大衆酒場

メニューも完全おやじ仕様

もちろん、驚きの安さはそのまま!

「安かろう悪かろう」ではなく、「きちんと美味しい料理」であることを維持するため、構成を見直し、あえて品数を絞ったというメニュー。開店当時からの名物商品は残しつつ、リニューアルにあたって新開発されたというつまみたちの姿も気になる。“さ〜、どれを頼もうかな!”と迷う時間の楽しさよ。

ではでは、まずは「生ビール」に、「きゅうり一本漬」、「旨辛ニラナムル」あたりで始めてみようかな。

「サッポロ生ビール黒ラベル<樽生>(中ジョッキ)」(462円)

「きゅうり一本漬」(286円)

「旨辛ニラナムル」(286円)

パーフェクトにクリーミーな泡と、パーフェクトにコールドな温度、パーフェクトにクリアな品質。サッポロが設ける厳しい設定をクリアした店でしか提供できない「ザ・パーフェクト黒ラベル認定」の生ビールが、渇いたのどにパーフェクトに染み込んで、うまい!

「きゅうり一本漬」の、まさにおやじ好みな安定感もさることながら、われながらいいチョイスだったのが「旨辛ニラナムル」。シャキシャキとしたニラのパンチと、韓国唐辛子系の旨味がビールとの相性抜群だ。

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パリッコ

ライター: パリッコ

1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家、イラストレーター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。最新刊はスズキナオ氏との共著『ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日』。2022年には、長崎県にある波佐見焼の窯元「中善」のブランド「zen to」から、オリジナルの磁器製酒器「#mixcup」も発売した。