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“超”ドミナント経営で月商1,100万円。三茶の呑兵衛が集う人気酒場『いざかや ほしぐみ』

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「塩煮込み 柚子こしょうトースト」は、客の98%がオーダーするという名物メニュー

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三店舗分の仕込みを一括することで、在庫管理の一元化や人件費の削減を実現

超コンパクトなドミナント経営のメリットはほかにもある。仕込みや在庫管理の一元化だ。ほしぐみブランドでは、 三店舗分の仕込みをすべて本店と二号店で一括して行うことで効率化を図っているという。

確かに、各店舗でそれぞれの分を仕込むとなれば、三店分の発注作業や在庫管理、人件費が必要となるが、一括すればその必要性はない。営業開始に合わせて各店舗に持ち込み、またロスが発生しそうな時には他店舗でさばくなど、流動的な動きも可能というわけだ。仮に同じ店舗数であっても、各店が別地域、もしくは同エリア内でも離れた距離にあればこうはいかないだろう。

原材料高騰の波が押し寄せる中で少しずつ価格転嫁にも踏み切っているというが、こうした工夫で人件費やロスを減らし、営業時間の見直しなども行うことで採算を図っていると柳生氏は話す。

物理的には三店舗だが、すべて合わせて一店舗という感覚

最後に、「もしまた新店を考えるにしても、三茶のこの界隈しか今のところ選択肢はないですね」と断言する柳生氏。このコンパクトさに確かな手応えを感じているようだ。

「確かに物理的には三店舗ですが、感覚的には全部合わせて一店舗という意識です。おかげさまで、最初の本店で多くのお客様に支持をいただけたからこそこうした展開が可能になっている。あくまでうちは赤提灯の居酒屋ですから、レストランやビストロでは出合えないような、遊び心ある料理とお酒で多くのお客様に楽しんでもらえるよう、これからも精進していきたいですね」

超ドミナント戦略で、三茶のあらゆる呑兵衛たちに愛されるほしぐみ。テナントの特色を巧みに活かし、それぞれの店舗に違う個性を持たせることで、幅広い客層の獲得につなげているようだ。

『いざかや ほしぐみ新館』の入り口につながる階段。地元の常連客はもちろん、『いざかや ほしぐみ』を目的に三軒茶屋に飲みに来る客も後を絶たない

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『いざかや ほしぐみ』・『ほしぐみ フライドキッチン』
住所/東京都世田谷区三軒茶屋2-13-10
電話番号/03-3487-9840
営業時間/平日17:00〜23:30、土16:00〜23:30、日祝16:00〜23:00
定休日/なし
席数(坪数)/『いざやか ほしぐみ』19席(6.5坪)・『ほしぐみ フライドキッチン』立ち飲み9席、テーブル10席、座敷最大15名(1階・2階各6坪)

『いざかや ほしぐみ新館』
住所/東京都世田谷区太子堂4-25-4 スリーハウス202
電話番号/03-6804-0885
営業時間/平日17:30〜23:00、土日祝16:30〜23:30
定休日/なし
席数(坪数)/20席(7.5坪)

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。