昭和14年創業の名店『ふくべ』、親子3代で受け継いできた“酒場の心得”とは!?
老舗居酒屋の今後
代替わりがあっても日本酒の美味い居酒屋として支持されている『ふくべ』。北島氏は3代目としてこれからをどう考えているのだろうか。
「これまでのお客様との関係が変わらないように、信用・信頼してもらえることを第一に考えています。『俺たちはふくべファミリーだからさ』なんて言ってくださる方もいるので、その気持ちは裏切れないですよ」
信用・信頼してもらうために、北島氏が接客で心がけていることがあるという。
「お客様と話した話題や情報はしっかり覚えるようにしています。久しぶりに来たお客様本人が忘れていたのに『そういえば前に言ってたアレはどうなりました?』と聞いたりもします。そこで盛り上がれば働く我々も楽しいですし、『覚えてくれてたんだ』という喜びはリピートにもつながるはずですから」
これからも「『ふくべ』らしさを大切にしたい」と北島氏は話す。
「日本酒が主役の居酒屋として長く続いている店なのでなるべく変えずに、ちゃんと店でサービスしてリピーターとして帰ってきてもらうだけ。特別なことはやらずに頑張っていきます」
老舗と聞くと敷居が高く感じるがまったくそんなことはなく、美味い肴と日本酒が楽しめる良い意味で「普通の居酒屋」。その証拠に取材が終わり店が開店すると、若いビジネスパーソンから老夫婦まで幅広い客層が来店し、思い思いに食事を楽しんでいた。「当たり前のこと」を貫くことで、しっかりと店は繁盛するのだ。
『ふくべ』
住所/東京都中央区八重洲1-4-5
電話/03-3271-6065
営業時間/16:30〜22:30
定休日/土曜・日曜・祝日
席数/1階カウンター15席、2階テーブル18席、3階テーブル12席
