飲食店ドットコムのサービス

池尻大橋『ザ・銀皿』が織りなす「感性」の法則。目指したのは「常識破りのネクラな店」

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

「店内のBGMは山下達郎をラジカセで。山下達郎のこと、嫌いな人はいないから。店に漫画雑誌を置きたかったのは、祖母が営む理髪店の影響です」

画像を見る

大衆に注目されるより「たまたま見つけた運命の店」であり続けたい

ワンオペ営業を想定して始めた同店だが、今年はスタッフを1名雇用することを目標に掲げ、絶賛募集中だ。

「ありがたいことに客数や売上は、この1年で倍近くまで伸びました。自信がついたと同時に、1人でやれる限界も感じています。僕とは違う魅力を持ったスタッフに参加してもらって、新しい風を取り入れつつ手数を増やしたいです」

開店から1年、独創的な世界観が強烈な印象を与え、メディアからも注目される店に成長した。しかし、小田島氏はこう語る。

「人は基本、ディグりたい欲求があると思っています。レコードとの運命的な出会いのように、この店をたまたま見つけた喜びを感じてもらいたい。だから、メディア戦略で認知拡大を狙うより、いま目の前にいるお客さまを大切に、一人ひとりに向き合った丁寧な接客を心がけています」

決して大きな声を上げずとも、届く人にはいつか必ず届く。静かな住宅地でありながら、感度の高い店が増えているここ池尻大橋で、この店を見つけることができた幸運な大人たちのためだけに、今夜もそっと明かりが灯る。

『ザ・銀皿』
住所/東京都目黒区東山3-6-15 エビヤビル401
営業時間/19:00〜
定休日/火曜
席数/カウンター8席+立ち飲み
https://www.instagram.com/the.ginzara/

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ

Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
松本ゆりか

ライター: 松本ゆりか

東京でWebマーケターを経験した後、シンガポールへ渡りライフスタイル誌やWebメディア制作に携わる。帰国後、出版社勤務を経てフリーライターに。主に中小規模ビジネスや働き方に関する取材・執筆を担当。私生活ではひとり旅とはしご酒が好きなごきげんな人。