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坪月商40万円を売る幡ヶ谷『キッチン かねじょう』。食通も惚れる“ひとひねりのフレンチ”

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季節の焼酎は7〜8種程度。トニックウォーターで割り、季節の柑橘を添えた『ドライサワー』(750円)。グラスワインは1,000円〜

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豊富なナチュラルワインと芋焼酎が、店・人・料理のつなぎ役

そしてもちろん、「酒場」である『かねじょう』の中心にあるのは、料理の相棒でありコミュニケーションのつなぎ役となる酒の存在だ。開店当初からワインと焼酎の2枚看板を掲げる同店では、500種以上のナチュラルワインと60種以上の芋焼酎をラインナップ。そのバリエーションの豊かさと、飲み疲れない個性的な味わいのセレクトでも広く支持を得ている。

「自分のルーツの一つとして、やはり焼酎は欠かせませんでした。ワインと同様、蔵元や製法、芋の品種によってさまざまな表情がある。焼酎をカジュアルに呑めるスタンドはあまりないので、その受け皿にもなっているのかなと思います」(晃大氏)

「私は東京出身ですが、ワインも焼酎も、ぶどうや芋を育てるところから生産者さんそれぞれに意志があり魅力を感じています。食材もお酒も、できるだけ自分たちの目で見たもの、人の顔が見えるものを届けたいですね」(菜穂氏)

『〆のとんこつビンダルー』(800円)はオーダーマストの一品。とんこつとは豚バラ軟骨を煮込んだ鹿児島の郷土料理のこと

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フットワーク軽く、さまざまな視点から店へのアクセスルートをつくる

開業から3年半、『かねじょう』は一歩ずつ、ふたりが描く「気軽な酒場」を目指して変わり続けてきた。過去には、菜穂氏が作るパンを主役に販売も兼ねたパン呑みデーを設けたり、着席のコースを試みたり。今でも、日曜日限定で朝ごはんの提供を継続しつつ、主催・共催を問わず積極的にイベントを実施し、幅広い人が『かねじょう』にアクセスできるきっかけづくりを重ねている。

最後に「国籍や年代、新規か常連かを問わず、よりいろいろな人が気軽に・心地よく過ごせる店になれるよう、ひとつずつ改善し成長していきたい」と、語ったふたり。幡ヶ谷の酒場から輪を広げ、将来は鹿児島に拠点を持つのが目標だ。

現在は夕刻から店を開け、遅い時間に来店できない客層の需要も取り込む

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『キッチンかねじょう』
住所/東京都渋谷区幡ケ谷2-47-1
電話番号/03-6276-1514
営業時間/平日16:00〜23:00、土日14:00〜21:00 ※日曜のみ8:00〜10:00で朝ごはん提供
定休日/火・水
坪数・席数/約6坪・18席

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。