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年商1億円の『鮪のシマハラ』グループ。無職から中国で年商20億円を達成、日本で新たな挑戦へ

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ワインに合う料理も多いため、ボトルだけでなくグラスワインも常時3~4種類揃え、オーダーを促す

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週休2日、週40時間労働を実現。離職率95%から、腕利きシェフの応募が増加するように

同社が新業態オープンに至った背景には、労働条件の改善がある。実は同社は、採用率100%、離職率95%の時代もあったのだが、現在では完全週休2日制、ランチ営業をなくし週40時間労働を実現。月給35万円、年収600万円からスタートするスタッフもいるなど、飲食人材の待遇改善を進めた。

「中国でビジネスをやってきましたが、労働環境においては日本の方が正直えげつないと感じたんです。お客さま第一主義に振りすぎて、一緒に働いているスタッフが泣いていたら意味がない。それはキラキラ搾取です。5万円、10万円ケチるくらいなら社員に気持ち良く働いてほしいじゃないですか。しっかりお客さまから適正価格を頂戴して、業界の相場にとらわれないような労働を実現して、飲食業界で働く人に対するリスペクトを上げていきたいと思っています」と島原氏は訴える。

その結果、求人への応募も増えたという鮪のシマハラ。鮪のシマハライズムを理解してくれさえすれば、ルーツは問わず、優秀な人材であればその人を基軸にした新業態を展開していく。それが「10人10店舗10皿」プロジェクトでもあるという。

現在直営4店舗で正社員は6人。アルバイトの最低時給も1,500円としており「正社員は少数精鋭で、その分しっかりアルバイトの方の力も借ります。もちろんアルバイトの方にもしっかり対価を支払う」としている。

これについて「今後、飲食店経営者は、販促費よりも採用費にお金をかけていく時代になる。それなら先駆けてしっかり給料を支払えば、結果的に採用費を大幅に削れる」と島原氏は解釈している。

季節のコース8,800円の内容を、マグロの部位の解説を添えて提供

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経常利益2,500万円、年商10億円を目指して

現在会社として年商1億円を達成した鮪のシマハラ。この数字は「日本では会社として一つの壁であり、赤の他人と働かないと達成できない数字です。やっと法人としてのスタートラインに立てたと思っています」と島原氏は謙遜する。

今後の目標としてはまず、経常利益2,500万円。それがクリアできれば「年商10億円を目指したい」と島原氏。日本での挑戦はまだまだ続きそうだ。

『鮪のシマハラプラス』
住所/東京都千代田区神田小川町3-1-19 魚ふじビル1F
電話番号/03-5577-3222
営業時間/17:00-23:00(L.O.22:30)
定休日/土日祝
坪数・席数/20坪・28席(カウンター12席、テーブル8席、半個室8席)
https://maguronoshimahara.co.jp/

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中森りほ

ライター: 中森りほ

グルメ系ウェブメディアの編集・ライターを経て2017年よりフリーライター&編集者として活躍。『食べログマガジン』『Web LEON』『Numero.jp』などで、グルメや旅記事を執筆中。