上野『ひつじあいす』の赤字からの脱却劇。羊肉×クラフトビールで月商1,800万円!
「チームが一番大切」。人を惹きつける魅力で、未来を醸造する
『ひつじあいす』としての今後の目標は、月商2,300万円の達成だ。最近、ビールの生産が追いつかなくなってきたため、新たな醸造所の設立も検討している。
「地域との連携もより深めていきたい」と前川氏。「しのばずホッププロジェクト」では、地域の企業や大学と連携し、『松坂屋上野店』などビルの屋上でホップを栽培。収穫した生ホップを使った限定ビールは、この取り組みの象徴であり、この取り組みで「緑の都市賞激励賞」を受賞している。また、醸造時に出る麦芽かすをコンポストバッグに入れておくことで堆肥を作り、ホップ栽培に利用するなど、サステナブルな取り組みにもより一層力を入れていくという。
赤字からの脱却、会社の立て直しをする上で何が大切か尋ねると「一番大切にしているのはチームワーク」と前川氏は断言する。先日、外部のコンサルタントから「今まで関わってきた会社で一番チームワークがいい」と評されたことが何より嬉しかったという。その想いは、「クラフトビールをやりたい」「羊が死ぬほど好き」と、それぞれの夢を抱いて入社してくる若い才能を惹きつけている。離職率が低く、辞めたスタッフがヘルプに来てくれることもあるというエピソードも、同社にかかわる人々の良好な関係性を物語っている。
総合居酒屋の苦境から、自身の「好き」を突き詰めることで生まれた『ひつじあいす』。その挑戦は、上野の町に新たな風を吹き込み、人を惹きつけながら、明るい未来を醸造し続けていくのだろう。
『シノバズブルワリー ひつじあいす』
住所/東京都台東区上野2-10-7
電話番号/03-3836-1901
営業時間/ 12:00〜23:00(L.O22:30)、金曜17:00~23:00(L.O22:30)
定休日/なし
坪・席数/3階建て30坪・124席
https://www.uenobeer.com/
