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17坪で月商1,000万円。御徒町『まつうら食堂』の「二枚看板+α」戦略の全貌

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「本気のアジフライ」(879円)

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名物メニューの調理負荷を軽くし、サイドメニューに手間をかける

もう一つ、看板メニューの3品に共通するのが営業時における調理負担が軽いことだ。いうまでもなく、おでんの調理は盛り付けのみ。肉焼売は蒸し器やフライヤー任せにでき、釜めしは専用コンロにセットすれば調理スタッフの手が空く。

羽毛田社長は「正直なところ、オペレーション面はあまり考えずにこの組み合わせにしました」と笑うが、実際にはこの選択がメニューの大きな優位性を生む。サイドメニューの充実化だ。

肉焼売、おでん、釜めしを除くサイドメニューの商品数33品で、その目玉商品として投入した「本気のアジフライ」(879円)は、店で3枚におろしたアジに注文を受けてから衣をまぶし、ふんわりとした食感に揚げている。定番のポテトフライは「ゆかり」「関西風」(各549円)など5種の味付けをそろえてメニューバリエーションを拡充。「特製海老マヨ」(989円)にはエビの天ぷらを使用するなど、ひと手間かけて商品の個性化を図っている。

ピークタイムのキッチンスタッフは調理補助を含めて3人。「あらためて考えてみると、この人数でこれだけの商品数をさばけているのはメインアイテムの調理負荷が軽いからなのかもしれません」と羽毛田氏は答えている。

ドリンクのプライスポイントは659円。飲まないお客のニーズにも対応すべく、ノンアルコール14種をオンメニューしている

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幅広い客層のニーズに応えるドリンクメニュー

ドリンクメニューの品ぞろえで意識したのはバランスだ。アルコールメニューの品数は7カテゴリー計52種だが、ハイボール7種、レモンサワー4種、お茶割り5種、日本酒8種、焼酎6種などジャンルの偏りなく商品をそろえている。

特筆されるのがノンアルコールドリンクの品ぞろえを厚くしていることで、「コカ・コーラ」(549円)や「そば茶」などオーソドックスなソフトドリンクの他、「柚子の恵」や「白ぶどう」(各659円)のジュースを水割り、ソーダ割りで提供するプレミアムノンアルコール4種もラインアップする。

写真右から、「おでん出汁割り(日本酒)」(769円)、「シャルドネ翠ジンソーダ」(769円)、「温州みかん ソーダ割り」(659円)。日本酒は989~1,319円の価格帯で8種をそろえる

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平日の主客層は仕事帰りのオフィスワーカーや周辺住民だ。秋葉原からも徒歩圏内にあることから、週末にはSNSでお店のことを知った20~30代の目的客が増えるなど、『串焼きと天ぷら 春子屋』と同じように若年層と中高年層双方からの支持を獲得している点が集客の大きな強みになっている。

おでんと焼売という二枚看板を核としたメニュー構成により、売りを明確に打ち出しながら、幅広い客層と利用動機をつかみ取る『まつうら食堂』。オペレーション効率を含めた緻密なメニュー戦略が持続性のある集客力の源泉となっているようだ。

『おでんと焼売 まつうら食堂』
住所/東京都千代田区外神田5-4-6 山岡ビル1F
電話番号/03-6284-4158
営業時間/16:00~23:00(土日祝15:00~22:00)
定休日/無休
席数/店内34席、テラス8席

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。