「ミシュランガイド北陸2021特別版」発表。三つ星に石川県『料理 小松』、北陸３県で初！

日本ミシュランタイヤ株式会社代表取締役社長・須藤元氏（左）、執行役員・本城征二氏（右）

5月21日、日本ミシュランタイヤは「ミシュランガイド北陸2021特別版」を発売した。この発売に先駆けて、19日には全セレクションの発表記者会見を開催。当初は対面での実施が予定されていたが、今回も新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言延長の状況を踏まえ、オンライン配信による開催となった。

今回は、5年ぶりとなる富山県、石川県に、国内26エリア目となる福井県を追加した北陸3県の飲食店・レストラン等、全396軒を掲載。うち19軒は、美食への持続可能な取り組みを評価する新指標「ミシュラングリーンスター」の掲載店となる。富山県、石川県の二つ星、一つ星の掲載店はいずれも前回の数を上回り、石川県には新たな三つ星が誕生した。

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様々なカテゴリーの料理が評価された富山県。移転後の『レヴォ』も二つ星へ

富山県の二つ星掲載店は4軒。日本料理の『御料理 ふじ居』と『山崎』、寿司店の『そと』、そして先日『Foodist Media』でも取材したイノベーティブ（革新的な）料理の『レヴォ』だ。『レヴォ』は2020年12月、南砺市利賀村へ移転。好立地とは言い難い山間の地で、一つ星から二つ星へと評価を上げた。フードマイレージの軽減につながる地産地消や、自家菜園への取り組みなどが評価されミシュラングリーンスターにも選ばれている。

一つ星として掲載された16軒は、日本料理、寿司、天ぷらなどの和食だけでなく、イノベーティブ、イタリア料理、フランス料理と6つのカテゴリーからセレクト。ビブグルマンには、蕎麦、カレー、居酒屋、ラーメンなど、さらに豊富な8つのカテゴリーから23軒が選ばれた。

「コロナ禍において、ミシュランガイドが業界の皆様への敬意とエールとなるよう願っています」と、発売に向けた思いを伝える須藤氏

石川県金沢市の『料理 小松』、北陸3県唯一の三つ星に

北陸3県において唯一の三つ星評価となったのは、金沢市の日本料理店『料理 小松』。北陸の旬の食材をシンプルに提案する引き算の流儀に独自の発想を加えた料理で、2016年の二つ星からさらに評価を上げた。

ミシュラングリーンスターには、世界農業遺産である能登の里山里海エリアを中心に、日本料理、フランス料理、スペイン料理、イタリア料理など、10軒の飲食店・レストランが選出。小学校での食育活動や、農業・漁業の持続可能性を実現する積極的な取り組みなどが評価された。

初掲載の“蕎麦王国”福井。ビブグルマンなどに13軒の蕎麦店が選出

福井県では日本料理店と寿司店の各1軒が二つ星の評価を獲得。一つ星には、石窯の薪火を調理に活用するフランス料理店など6軒が選ばれた。

また、ビブグルマンであり、ミシュラングリーンスターの評価も得た欧風料理店の『ラ クラルテ』では、福井の杉やクヌギの薪を熱源として調理を行い二酸化炭素の削減に尽力。資源の確保だけでなく、輸送や調理など様々な場面でのサステナビリティにも関心が寄せられている。

そして福井といえば越前蕎麦が全国的にも有名だが、それゆえ、ビブグルマンとミシュランプレートで合計13軒の蕎麦店が選ばれているのも特徴的だった。

「ミシュランガイド北陸2021特別版」を手にする須藤氏（左）と本城氏（右）

■二つ星以上の評価を受けた店

【富山県】
二つ星（★★）
『御料理 ふじ居／日本料理』（富山市）
『そと／寿司』（富山市）
『山崎／日本料理』（富山市）
『レヴォ／イノベーティブ』（南砺市）

【石川県】
三つ星（★★★）
『料理 小松／日本料理』（金沢市）

二つ星（★★）
『インスタレーション テーブル エンソ ラシンメトリー ドゥ カルム／イノベーティブ』（金沢市）
『乙女寿司／寿司』（金沢市）
『片折／日本料理』（金沢市）
『銭屋／日本料理』（金沢市）
『天ぷら 小泉／天ぷら』（金沢市）
『マキノンチ／フランス料理』（金沢市）
『料亭 穂濤／日本料理』（金沢市）
『レスピラシオン／スペイン料理』（金沢市）
『レ・トネル／フランス料理』（金沢市）
『つづら／日本料理』（小松市）
『まつ家／日本料理』（小松市）
『すし処 めくみ／寿司』（野々市市）

【福井県】
二つ星（★★）
『御料理 一燈／日本料理』（福井市）
『鮨 十兵衛／寿司』（福井市）