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M&A、コロナ禍で新たな武器を携えた『晩杯屋』。「安くて旨い」を貫き100店舗を目指す

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『立呑み 晩杯屋 武蔵小山本店』にて

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1皿100円台という圧倒的な安さと、「誰でも1人で気軽に飲める」店づくりでせんべろ居酒屋の筆頭格として知られる『立呑み 晩杯屋』。2007年に創業し、2017年よりトリドールHDグループ傘下となって以降、新型コロナによる打撃や昨今の物価高騰に対してどのように向き合ってきたのか。経営する(株)アクティブソース・人事総務部の鈴木悠理氏に話を聞いた。

(株)アクティブソース・人事総務部の鈴木悠理氏。食品メーカーを経て、2017年に入社

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トリドールHDのノウハウを活かし、店舗拡大の基盤を固める

『晩杯屋』がトリドールHDにグループ入りしたのは、2017年8月。上場を視野に企業としての成長を考えていた創業者の金子源氏と、『晩杯屋』の業態にほれ込んだ(株)トリドールホールディングス代表取締役社長・粟田貴也氏との友好的なM&Aで、お互いに活かせるメリットが大きいという判断だった。

「グループ傘下になったことで物件取得や求人、原材料調達のスケールメリットなど様々な恩恵がありました」と鈴木氏。トリドールHDのノウハウを後ろ盾に業態のブラッシュアップや出店攻勢を仕掛けてきたが、2020年に始まった新型コロナウイルスの流行で、居酒屋業界は致命的なダメージを受けた。『晩杯屋』も例外ではなく、休業やアルコールを提供できない期間が長く続き、閉店や業態変更も経験したが、未来に繋がる大きな変化もあったという。

「お造り5種盛り」500円。1人で食べるには十分なボリューム感も魅力だ

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コロナ禍で始めた「魚屋」で、仲卸との信頼関係がより強固に

「働けないスタッフが増えて、お世話になっている豊洲の仲卸さんも困っている中で、アクティブソースとして何ができるかと考え、店舗で魚屋さんをしたんです。社員全員に魚をさばく研修をして、仲卸さんから仕入れた丸の魚をそのまま売り出したほか、お惣菜に加工して販売もしました」と鈴木氏。コロナ禍で仲卸との信頼関係をさらに固めたことで、もともとの強みである仕入れ力がさらに磨かれたのだ。

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笹木理恵

ライター: 笹木理恵

飲食業界専門誌の編集を経て独立。スイーツ・パンからフレンチ、ラーメンなどまで、食のあらゆるジャンルを担当。飲食専門誌を中心に、一般雑誌やWEB、書籍などで活動している。「All About」「Yahoo!ニュース個人」でも執筆中。 https://foodwriter-rie.com/