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“50品中49品が赤字”のデカ盛り居酒屋『花門』。赤字を補填するまさかの方法とは?

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屋外での撮影時、道行く少年から「『花門』のマスターこんにちは!」と声をかけられるほど近隣住民と仲が良いマンスール氏

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人への感謝は絶対に忘れない

マンスール氏の明るいキャラクターも相まって非常にファンが多い『花門』。マンスール氏は店に関わる人をとても大事にしているという。

「日本に恩返ししたいから、感謝の気持ちは絶対に忘れません。働くときもとにかくお店に来てくれたお客さんに精一杯サービスするだけ。集客をネットに頼っちゃダメです。あとは近所付き合いをちゃんとすること。挨拶したり、店の周りを掃除したり、みんなと仲良くして悪いことなんてないでしょ?」

「(『花門』は)日本で一番有名で人気のある店になった」と茶目っ気たっぷりに話すマンスール氏。今後の夢はあるのだろうか。

「できるだけ店を続けてお客さんに喜んでもらいたいです。そのために31年間無心で働いてるので、少しでも体を休められたらいいなと思います。ちょっと余裕ができたら、家族で温泉旅行に行くのが私個人の小さな夢ですね。でもお店は休めないし、任せる人もいないから難しいかも。こんな有名な人気店なのに誰もやりたがらないんですよ、なんでですかね(笑)」

最後に、マンスール氏から飲食店経営者に向けたメッセージを紹介する。

「これを読んでる人、ちゃんと儲けたいなら『花門』の真似しないほうがいいですよ!」

マンスール氏の話にはジョークも多いが、それ以上に感謝の言葉に満ちている点が印象的だ。「20代で来日して以来お世話になっているから」と語るように、現代の日本人が忘れかけている“人情”を持ち続けているからこそ『花門』は愛されるのだろう。採算度外視のメニューは真似しづらいものだが、「お客に喜んでほしい」という徹底した姿勢は大いに学ぶべきところである。

『居酒屋 花門(COME ON)』
住所/東京都板橋区上板橋3-6-7
電話番号/03-3935-9222
営業時間/17:00~24:00
定休日/火曜日
席数/27(カウンター7席・座敷20席)
https://mans136.com/comeon/

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松嶋三郎

ライター: 松嶋三郎

フリーランスのライター。堅いネタから柔らかいネタまで、週刊誌やビジネス誌など紙・Web問わず多数のメディアで執筆中。「書く記事はジャンルも内容も媒体も食わず嫌いしない」がモットー。 https://twitter.com/matsushima36