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大衆焼肉ブームの火付け役『コグマヤ』。坪月商40万円を実現する経営術に迫る!

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『コグマヤ』グループをはじめ計4店舗を運営する高橋健太郎オーナーとスタッフの皆さん

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「安くて旨くていい接客」。三位一体のコンセプトが支持され連日大人気、大衆焼肉ブームの火付け役となった『コグマヤ』グループ。リーズナブルな価格設定でありながら原価率約32%を達成し、コロナ禍にも屈せず創業以来右肩上がりの成長を続けている。現在『コグマヤ』ブランドの焼肉店3店舗、居酒屋店1店舗を運営する株式会社月兎代表取締役の高橋健太郎氏に、「安くて旨い」の魅力とビジネスを両立させるコグマヤ流経営術を聞いた。

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少数精鋭の品揃えが可能にしたワンコインメニュー

現在、池袋の2店舗と高円寺店の計3店舗で展開されている『大衆焼肉コグマヤ』。旨い焼肉が居酒屋で気軽に楽しめると評判の行列店だ。連日開店と同時に席はほぼ埋まり、ホールにはスタッフの元気な声が響きわたる。お客なら週末は予約が無難だろう。

思わず暖簾をくぐりたくなる、昔懐かしい店頭デザイン

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人気の理由は、ずばり「安くて旨い」のひと言に尽きる。フード価格のほとんどが500円未満に設定されており、看板料理「名物ジンギスカン」は一人前308円、一皿のポーションは約60~65グラムとボリューム十分な上に、ダブルの場合はさらに50円引きと、抜群のコストパフォーマンスで提供。メニュー表には「新鮮レバー」「牛タン」「かしわ焼き」「ホルモン盛り合わせ」などの文字が踊り、お客の食欲を大いに刺激する。

一方で、『コグマヤ』の焼肉メニュー数は決して多くない。店では羊・豚・鶏・牛の4種類の肉を提供しているが、品数はあえて10種類に絞り常時進化させている。厳選したメニューを酒場感覚で楽しませる。これが安くて旨い焼肉店『大衆焼肉コグマヤ』の運営スタイルだ。

看板メニューの「名物ジンギスカン」(308円)は、チルドで仕入れた肉を店舗でさばく(写真はダブル)。奥「こぐまカルビ」(550円、写真はダブル)、左「ハラミユッケ」(429円)

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「『安くて旨くて接客が良い』をシンプルに追求しています。とにかく手を尽くして安くておいしい部位を集め、少数精鋭のラインナップで提供する。品数を絞るからこそ、『安くて旨い』のコンセプトで提供できるのです。またその分、管理コストが下げられるので、店の魅力を保てる適正ラインナップ数を常に意識してメニューを構成しています。大衆店で特上カルビのサシの多さを競っても、価格が上がるか量が減るだけなので、意味がないという考えです」(高橋氏)

全店共通の『コグマヤ』のフードメニュー。焼肉はメニューを10品に限定、少数精鋭主義を謳うとともに、仕入れの効率化にも貢献している

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そんな少数精鋭の焼肉の旨さを倍増させる演出が、お通しの「キャベツだれ」(385円、おかわり自由)だ。千切りキャベツに店特製のタレをかけたものだが、肉が焼ける間、お客は自分でヘラでキャベツとタレを馴染ませておき、焼き上がった肉に絡めていただく。味の評判もさることながら、この作業が楽しいとSNSなどへの投稿も多い。あえてお客自身に仕上げてもらうことで、満足度をアップさせる仕掛けがさりげなく施されている。

「『コグマヤ』のメインターゲットは、常に『おすすめのお店ない?』と友人から頼られるような、情報アンテナの鋭い層。そんな方々の心に響くような味づくりや店の演出を、日頃から心がけています」(髙橋氏)

おかわり自由の「キャベツだれ」(385円)。千切りキャベツに店特製のタレをかけ、焼肉と一緒にいただく

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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