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コース料理を軸に坪月商47万円を売る『神泉たつ』。具現化された「居酒屋以上、割烹未満」

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カウンターの角に板場を設置して調理のライブ感を演出。板場の真裏に炭焼き台やコンロ、蒸し器を設置し、半歩ですべての調理を済ませられるようにしている

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培ったノウハウが活きている、接客×オープンキッチンという強み

お客とコミュニケーションを図りやすくするため、客席の高さにも工夫を凝らしている。フロアの床は厨房よりも15cm高くしているが、これはお客がローチェアに座った時に厨房内のスタッフと視線の高さを揃えるのが狙い。視線の高さを揃えることで会話を交わしやすくなり、会話の中からお客の好みや要望が分かれば、それをおまかせコースに反映させて商品力を高めることもできる。

「すでに閉店してしまいましたが、ブラボーピープルズに在籍していた時には六本木の『びすとろ 汁べゑ』などに勤務し、そこで接客サービスの重要性を学びました。2TAPSでは『ニューマルコ』と『コマル3』を立ち上げから手掛け、オープンキッチンならではのライブ感の強みを知ることができた。自分の経験から得た居酒屋としての魅力を割烹料理と結びつけ、具現化したのが『神泉たつ』になるわけです」

パートナーの長谷川卓也氏は三木氏の美容師専門学校時代の同級生。レストランやバーでの勤務経験があり、日本酒などのチョイスを長谷川氏が担当している

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目下の課題は2回転目の集客。「以前の神泉は深夜に強いイメージがありましたが、コロナ禍によってエリア全体で21時以降の客足が減ってしまい、それがまだ回復していないのが現状です。今後、どこまで戻るかは未知数ですが、常連のお客様を中心に2軒目使いをしていただけるお客様も増えていますから、リピート客をしっかり掴んでいくことによって目標月商500万円を達成したいですね」と三木氏は今後の展望を語る。

「居酒屋以上、割烹未満」をコンセプトに、ミドルアッパークラスの居酒屋マーケットを開拓した『神泉たつ』。その業態がどう進化していくのか、今後の展開に注目していきたい。

話題店の出店が相次いでいる裏渋谷通りに店を構える。コロナ禍によって深夜時間帯の客足がエリア全体で減っており、2回転目の集客が現状の課題

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『神泉たつ』
住所/東京都渋谷区神泉町10-16 さつきビル1F
電話番号/03-5422-3366
営業時間/12:00~14:00(L.O.13:30)、18:00~24:00(L.O.23:00、月は夜のみ)
定休日/日曜
席数/10

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。