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坪月商40万円の水道橋『陽食』。ワインが売れる令和時代の新たな「洋食店」とは

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オフホワイトを基調色としたシンプルなデザインの内装。店の顔としてシェフの田上氏がお客を迎えられる位置に調理スペースを設置した

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お客とスタッフがコミュニケーションをとりやすいフロア設計

コミュニケーションの場という守屋氏の方針が強く現れているのが店づくりだ。

『陽食』の店舗規模は10坪23席。客席のメインはオープンキッチンのカウンターだが、フロアの床の高さを変えてゆっくり食事できるローチェアとちょい飲みにも利用できるスツール席を用意している。

半個室と中2階の座敷のロフト席を設置しているが、ユニークなのがその造りだ。半個室はキッチン向きにすべての座席を配置。また、ロフト席はキッチンを見下ろす位置にあり、いずれの席も厨房内のスタッフに直に話しかけられるようになっている。

コンロなどの調理設備はエントランス寄りのカウンター内に配置。エントランスに全面ガラス張りの引き戸を採用しており、田上氏が店前のお客や歩行者に注意を向けられるようにするなど、コミュニケーションを図るためのさまざまな工夫が凝らされている。

お客とスタッフがコミュニケーションをとりやすくするため、半個室はすべての座席を厨房向きに設置

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町場の洋食店として月商500万円を目指す

主客層は20代後半~40代の女性で、来店客に占める女性比率は80%。

「『餃子世界』も当初はお客さまの女性比率が圧倒的に高く、店の認知度が高まるにつれて徐々に男性客が増えてきました。『陽食』も傾向は似ていますから、徐々に男性客が増えていくのではと考えています」(守屋氏)

目下のところ、月商は400万円。目標月商は500万円を掲げているが、「新しいスタイルの洋食店を形にするため、メニュー構成なども試行錯誤を重ねてきました。これまでに何度もメニューを改定し、商品数や商品内容を練り直したことにより、“陽食店”として進むべき方向性が見えてきたため、商品、サービスをブラッシュアップして目標月商をクリアしたい」と田上氏。

さらに「かつての洋食店は町の顔として機能していました。『陽食』も町場の洋食店としてこのエリアに馴染み、お客さまが水道橋に訪れるきっかけになる店を目指したい」とその意気込みを語る

『陽食』
住所/東京都千代田区神田三崎町2-2-13 三崎信愛ビル102
電話番号/090-4434-2958
営業時間/18:00〜翌0:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.23:00)
定休日/月曜
坪数・席数/10坪・23席
https://www.instagram.com/yohshoku/

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。