「焼酎×創作料理」で坪月商62万円の渋谷『IGOR COSY』。代々木上原の新店も好発進!
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ブランド拡大を目指し、代々木上原店に新店舗をオープン
渋谷本店での成功を礎に、IGOR COSYブランドは次なるステージへと歩みを進めた。2025年5月23日、代々木上原にオープンした新店は、13坪30席(スタンディング含む)。目標月商は渋谷本店同様の1,000万円を掲げ、想定客単価は5,000円程度を見込む。
代々木上原店の出店経緯には、「来店するお客さまの数に加え、若いスタッフも増えてきたので」と、スタッフの成長と活躍の場を広げたいという想いもあった。場所の選定には、社長の縁や、丸山氏と元々の物件オーナーとの繋がりも影響したという。
店舗デザインはレンガ造りを基調とし、木製のテーブルやカウンターを配した温かみのある落ち着いた空間が特徴だ。

右手前から「桜エビと尾鈴山クレソンのせいろごはん」1,200円(期間限定)、「甘エビと茗荷の酒粕味噌」750円、「雲丹のせ豚焼売ライムリーフの香り」1,200円、「半熟玉子のさつま揚げ」800円、「黒岩土鶏ひとくち鶏にゅう麺」680円(1人前)
渋谷本店でメインだった炭火焼きの設備はスペースの都合上大きくは設けられたなかったため、焼き物のメニューは3種類ほどにとどめているが、その代わりに新メニューが投入された。
代表的なのが、季節ごとに食材が変わる「せいろごはん」と、黒岩土鶏の出汁と鰹、昆布の出汁で仕上げた「黒岩土鶏ひとくち鶏にゅう麺」。また、「ズワイガニとマスカルポーネのポテトサラダ」(850円)や「白イチジクバター 焼酎風味」(800円)といった、酒の肴にぴったりの独創的な一品料理も充実させている。
焼酎のラインアップはさらに拡充し、100種類以上。代々木上原はナチュラルワインや洋食を扱うお店が多いエリアであり、集客は未知数である。一方で、焼酎をシェイクしてワイングラスで提供するなど、新たなプレゼンテーションにはポテンシャルが大いにある。
「たたきに使っている黒岩土鶏は、宮崎県の尾鈴山酒造の芋焼酎『山ねこ』と同じ土地で放し飼いにされていて、相性が良い。そういうお話をすることで、より一層料理やドリンクをお客さまに楽しんでもらいたいと思っています」と桜井氏は続ける。料理の質と丁寧なストーリーテリングで、勝負する構えだ。
また、焼酎をメインとするイベントに参加したり、お店でイベントを開催したりと、酒屋との繋がりも大切にしている。造り手である蔵人から焼酎に対する想いを直接聞いたり、そこで出会った人たちにお店のことを知ってもらったりする時間が営業にも繋がっているという。
「酒屋さんが『IGOR COSYにぜひ行ってみて!』と、お酒を買いに来たお客さまに紹介してくださることもあり、こうした信頼関係が何よりの励みになっています」と桜井氏はその手ごたえを感じている。
「IGOR COSY」ブランドが描く未来と、揺るぎない経営哲学
今後の展望として佐藤氏は、「来年ごろにもう1店舗IGOR COSYを出したいですね」と意欲的だ。会社としては、「IGOR COSY以外の居酒屋業態も新しいステップへと踏み出したい」と常に進化を止めない姿勢が窺える。
IGOR COSYの挑戦は、単なる店舗数の拡大に留まらず、日本の居酒屋文化そのものを新たな次元へと押し上げようとする壮大な気概に満ちている。渋谷本店で実証された高い集客力と収益性、お客との深い絆、そして何よりも揺るぎない「居心地の良さ」への追求を武器に、IGOR COSYブランドのさらなる飛躍から目が離せない。
『炭焼居酒場 IGOR COSY(イゴールコージー) 渋谷本店』
住所/東京都渋谷区円山町1-3 猪鼻ビル1F
電話番号/03-5456-5230
営業時間/17:00~23:00(L.O.料理22:00/ドリンク22:30)
定休日/不定休
坪・席数/13坪・30席(スタンディング含む)
https://www.instagram.com/igorcosy.shibuya/
