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坪月商70万円の大井町『CHA』。固定観念を覆す「茶割り×ビストロ」成功の舞台裏

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ベースとなる酒や茶葉のグレードによって実は「CHA割り」の原価はまちまちだという(写真提供:CHA)

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「茶割り is CHAWARI」として世界に広めていきたい

海外で飲食の仕事をする機会があり、世界から見た“日本の食”というものに以前から注目していたという小野寺さんは、「なかでも人気が高かったお茶には、もっと展開の仕方があるのでは」とその可能性に目を付けていた。もともと海外展開も視野に入れており、その点でも「CHA割り」は最強のアイテムだったという。

「例えば、寿司は海外でも人気の日本食です。10年くらい前までは、大トロは『Fatty tuna』と呼ばれていましたが、現在では寿司文化の普及に伴って欧米や中東でも『Otoro』でほぼ通じるようになりました。これと同じように、『茶割り』も『ティーカクテル』ではなく、『茶割り is CHAWARI』として広めていくことを目指しています。何十年後かに『CHAWARI』というドリンクが世界中で認知されたらうれしいな、という大きな夢を持ってこの小さな店を始めました」

すでにバンコクには「CHAWARI」を提供しているレストランがあり、「茶割り is CHAWARI」への第一歩を踏み出している。

お客の「おいしい」を一番近くで感じ取れるカウンターで「CHA割り」を作る小野寺さん

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世界中に「CHAWARI」を普及させるために、まずは東京から

飲食業界での経験は豊富な小野寺さんだが、料理人としてキッチンを主戦場としていたため、自身で接客をするのは今回が初めてだ。「口コミとかではなく、お客さんの『おいしい』や『また来たい』といった生の声を聞きたいとずっと思っていたので、接客は楽しいですね」と話す。お客との距離感が近い立ち飲み店を選択したのも、そんな理由からだった。

メニューはフレンチの技法を用い、立ち飲みの料理らしくカジュアルにアレンジされたものも多い

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『CHA』の成功の要因として小野寺さんは、「他にはないオリジナルの『CHA割り』というドリンクがリーズナブルに楽しめることをはじめ、この場所がお客さまにとっての『街の社交場』になっているということが大きい」と分析する。客層は20代半ば~30代という比較的若い世代が中心。ここで知り合いや友人関係になるのはもちろんのこと、仕事につながったという人も少なくないそうだ。実際、小野寺さんも常連客から仕事の依頼を受け、現在進行中だという。

別添えされた餡をつけて食べる「韓国風酢豚」(880円)などユニークな1皿も(写真提供:CHA)

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昨年2025年11月には、2店舗目となる『CHA 恵比寿店』がオープンした。こちらもすでに軌道に乗り、6坪ながら坪月商80~90万円という繁盛店となっている。

「CHA割り」という無敵のコンテンツを生み出した小野寺さんは、今後も「CHA割り」をメインに据えた飲食店展開を視野に入れている。まずは年内に、恵比寿・渋谷エリアなどの都心に出店を検討中。立ち飲みに限らず、場所によっては着席形式の可能性もあるそうだ。

「まずは日本で『CHA割り』を広めるために、積極的に出店していくつもりです」と小野寺さん。いつか「CHAWARI」が“世界共通語”になり、「SAKE(酒)」や「MATCHA(抹茶)」と同じように日本の食文化の代表として親しまれる日が来るかもしれないーー。「CHA割り」を味わいながら、そんな未来を想像するのも楽しい時間に違いない。

『CHA(チャ)』
住所/東京都品川区大井4-1-1 増田ビル1F
電話番号/050-5475-2656
営業時間/18:00~23:30
定休日/不定休
坪数/5坪(約25人)
https://www.instagram.com/cha_oimachi

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小坂知美

ライター: 小坂知美

学生時代からの食への探求心と食いしん坊が高じて、フードライターとして活動中。飲食業界でパティスリーやレストラン等の広報・PRに就いていたことから、取材を受ける飲食店側の立場も経験。作り手のこだわりと愛情が詰まった、美味しいものを食べているときが至福の時間。