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『居酒屋 ひでじろう』クラファンで驚異の4000%達成。超人気店『酒 秀治郎』が挑む新業態!

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写真右から、『居酒屋 ひでじろう』をプロデュースした直野秀治郎氏と店長の中島信也氏

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東京・三軒茶屋の『居酒屋 ひでじろう』は、2023年8月10日にオープンした話題の大衆酒場だ。この店をプロデュースしたのは、予約が取れない日本酒専門店『酒 秀治郎』で知られる直野秀治郎氏。

クラウドファンディングサービス「Makuake」の先行チケット販売でプロジェクト目標達成率4,180%を記録するなど、オープン前から外食業界内外で注目を集めていた『居酒屋 ひでじろう』の開発の狙いを秀治郎氏に聞いた。

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東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩6分、外食店が軒を連ねる茶沢通り沿いに店を構える

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「酒場好きの、酒場好きによる、酒場好きのための店」を志向

ウェブ制作会社を経営しながら、日本酒愛好家としてさまざまな日本酒イベントを手掛けてきた秀治郎氏。アップルパイ専門店『グラニースミス』など外食15店を展開する株式会社ファンゴー代表取締役の関俊一郎氏とタッグを組み、2018年6月にオープンしたのが日本酒専門店『酒 秀治郎』だ。メニューは料理と日本酒のおまかせコース1万円のみ。紹介予約制ながら高い専門性を武器に目的客のハートをがっちりと掴みとり、16坪20席が連日満席になる繁盛振りを見せている。

秀治郎氏はウェブ制作を手がける株式会社デジプランニングの代表取締役。『居酒屋 ひでじろう』を運営する株式会社HIDEJIROの取締役も務めている

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そんな秀治郎氏と関氏のコンビが開発した外食第二弾が2023年8月10日、三軒茶屋にオープンした『居酒屋 ひでじろう』だ。

『酒 秀治郎』が「日本酒好きの、日本酒好きによる、日本酒好きのための店」を業態コンセプトにしているのに対し、『居酒屋 ひでじろう』は「酒場好きの、酒場好きによる、酒場好きのための店」を志向。「僕は無類の日本酒好きですが、大衆酒場、町中華、そば居酒屋の飲み歩きも大好き。自分が理想とする日本酒専門店を形にしたのが『酒 秀治郎』、理想の酒場を形にしたのが『居酒屋 ひでじろう』なんです」と秀治郎氏は言う。

フードの定番メニューは冷菜18品、温菜10品、〆6品をラインアップ。食べ飲み放題は商品提供の遅れがお客のストレスとなることから、提供スピードを上げるために冷菜を商品の中心とした

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「モノ」を売るのではなく、酒場として満足できる「トキ」を提供する

『居酒屋 ひでじろう』は1、2階の2フロア構成で店舗規模は32坪36席。酒場らしい賑わいを醸成するため、1、2階いずれも客席はコの字型カウンターを中心としており、2階には最大8人で貸切にできる個室も用意している。

酒場としての一番の特色は食べ飲み放題だけでメニューを構成していることだ。60分3,800円、90分5,400円、120分7,000円の3種の食べ飲み放題メニューを用意しており、秀治郎氏は「“モノ”を売るのではなく、酒場としての“トキ”を提供するため」とその導入の狙いを説明する。

「目指せ100品!」ということで隙間なく書き込まれた日替りメニュー。商品数を増やしすぎるとロスが出やすくなるが、スターターメニューとして提供する「つまみ盛り合せ」に盛り込むことでロスは一切出していない

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「酒場の利用動機は幅広く、食べるつまみの量や飲むペースなどもお客様によって異なります。たとえば僕ははしご酒をよくしますが、腹を膨らませすぎないようにするため、できれば少量多品種の料理を注文したい。逆に好きなつまみだけたっぷり食べたいという人もいるでしょう。しかし、単価が決まっているとポーションを固定せざるを得ません。食べ飲み放題にすることによって、食べたいつまみや飲みたいお酒を好みの分量で注文でき、酒場として満足度の高い時間を過ごしていただくことができると考えたわけです」

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。