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坪月商40万円の表参道『オモテサンドリア』。丁寧な人材育成で寿司×ワインの魅力を最大化

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最新店舗『鮨suntos』の前に立つ株式会社マイルデザイン代表・綱嶋恭介氏

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経堂『酒ワイン食堂 今日どう?』や三軒茶屋『サンチャモニカ』など6店舗を展開している株式会社マイルデザイン。どの店舗も売上は右肩上がりで、求人募集をかければ想定以上の応募や問い合わせがあるという。人材不足が叫ばれる昨今、飲食店においても人材の確保は喫緊の課題だ。代表の綱嶋恭介氏に、人材の採用や、育成の工夫について伺った。

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都心への進出を機に、人材確保に本腰

綱島氏は『八十八漁場』などを展開するエー・ピーカンパニーで執行役員を務めたのちに独立。2019年に経堂『酒ワイン食堂 今日どう?』、2021年に三軒茶屋『寿司とワイン サンチャモニカ』、2022年に学芸大学『寿司とワイン サンフランスシコ』、『ALISO(現・RARIHO)』、2024年に表参道『寿司とワイン オモテサンドリア』、『鮨suntos』を開業。『寿司とワイン オモテサンドリア』はオープンから2か月で月商1,000万円、坪月商40万円を叩き出すなど、いずれの店舗も繁盛店となっている。

人気の理由は、高級&小難しい印象が根強い「寿司×ワイン」がカジュアルに楽しめることに加えて、心地よい接客も大きく影響しているだろう。取材当日も、筆者が扉を開けるとスタッフがすぐに気づき、笑顔で声をかけてくれた。ごく当たり前のことのようにも思えるが、人手不足により店が回っていなかったり、お客が来店してもすぐに気付かない、あるいは気付いてもすぐに対応ができない店も少なくないのが現状だ。

人材採用や入店後の育成には、前職での経験が生かされているのかと尋ねると、「当初は知人を通して紹介してもらったメンバーで構成していたので、本格的に採用に力を入れたのは表参道での開業がきっかけなんです」とちょっと意外な答えが返ってきた。

2024年の『オモテサンドリア』開業が、人材採用に力を入れるきっかけとなった(写真提供:株式会社マイルデザイン)

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「この店で働きたい!」と思わせる求人票の作り方

求人は主に、飲食店専門の求人サイト「求人飲食店ドットコム」を利用。「以前、他の求人サイトを利用したところほとんど応募がなくて……。周囲に『求人飲食店ドットコム』がいいよとすすめられました」と綱島氏。

2024年度に全店舗で募集をかけた際は、全体で100件を超える応募があり、社員7名、アルバイト20名の採用につながった。多くの飲食店が人手不足に悩まされ、「求人をかけても応募が少ない」という課題を抱える中で、驚くべき数値と言えるだろう。

「単に待遇面について触れるだけでなく、自社のビジョン『未来を広げるきっかけを世の中に』を前面に打ち出し、どのような思いで店づくりを行っているかを伝えたことが功を奏したのではないでしょうか」

同社の求人票には給与面などの基本的な情報に加えて、ワイナリー研修をはじめ多様な研修制度があること、年次に関係なくメニュー開発に挑戦できること、若手からシニアまで幅広い年齢層を積極採用していることなどが記載されており、熱意さえあれば、経験や知識の有無、年齢にかかわらず「自分にもチャンスがあるのでは」と、飲食業界で働きたい人の意欲をかき立てる工夫が随所に凝らされている。実際に、飲食業界未経験や、これまでにワインを飲んだことがない人からの応募も多いのだとか。

「ワインのことを知りたいという人もいれば、各店の近くの大学に通う学生が『通いやすいから』という理由で応募してくれることも。ただ、学歴に関わらず、どの店舗も、学習意欲が高い人からの応募が多いと感じますね」と綱島氏。定着率も高く、社員は独立をきっかけに退職、学生は大学を卒業するまで働き続けるケースが多いという。

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2025年03月02日 11時35分20秒
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河西みのり

ライター: 河西みのり

フリーランスで活動するライター&インタビュアー。現在はソーシャルメディアや業界紙など多岐に渡り執筆。飲食店取材からレシピ本の編集、お取り寄せカタログのコピーまで“食”にまつわる分野を得意とする。