イベントを企画して集客を図る！繁盛カフェに学ぶ3つのポイント

2018年01月09日更新（2016年02月22日公開）飲食店経営のノウハウ , 集客

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集客お店紹介イベント情報

『サニサニーピクニック』ではコーヒー豆を使用して豆まきイベントを開催

今どきの飲食店の集客は、「飽食の時代」といわれる現代だからこその難しさがある。どんなに美味しくても、リーズナブルでも、他店舗と差別化を図るにはプラスアルファの決定打が必要となる。食の体験が豊富な消費者たちを振り向かせるのは容易ではないのだ。

そんな今どきの差別化の一方法として「イベントの開催」がある。イベント開催が未経験の店にとっては「手間暇が掛けられない」「集客ノウハウがない」と尻込みしてしまいがちな方法だが、上手く運用できるようになれば新規顧客を定期的に獲得することができるし、他店舗との差別化にも繋がるだろう。

というわけで今回は、イベント集客術について、実際に成功している店舗へ話を伺ったのでご紹介したい。話を伺ったのは、三越前駅からほど近い場所に位置するカフェ『サニサニーピクニック』のオーナー小栗太氏。『サニサニーピクニック』は2015年のオープン以来、ユニークなイベントを企画・開催し、着実に客足を伸ばしている店舗だ。

日本橋三越前の路地裏でカフェをオープン

小栗氏は飲食店経営の経験はなく、イベント会社のご出身。役員を務めていたその会社がカフェをプロデュースすることになり、それに参画するようになったのだという。

地下鉄三越前駅、日本橋室町といえば、三越百貨店本店、日本銀行などがある伝統のエリアで、かつ、近年再開発が進んでオフィスも増えているという場所。路地裏に残る古い事務所ビルをリノベーションして、カフェをオープンした。1階フロアに加え、2階には寝転がることができる芝生エリアを設置。自由でお洒落なスタイルは、原宿などなら珍しくないが、この場所では斬新といえる。

2Fの芝生エリア。ピクニックのようなリラックス感が味わえる

「こんなお店を待っていた」という若い世代が次第に集まってきた

イベント集客はお手の物。持ち前の発信力を生かして、公式ウェブサイト、Facebook、Twitterを駆使しながらお店のコンセプトをアピールするとともに、ユニークなイベントを次々と打ち出した。「芝生でキャンプ」「謎解きイベント」「コーヒー豆で豆まき」などなど。イベントのすべてが当たったというわけではないが、試行錯誤のうちに着々とリピーターを増やしてきた。結果、小栗氏自身も驚いているそうだが、20代30代のお客が集まって自然な交流も生まれているとのこと。

豆まきイベント様子

成功したイベントのひとつ「豆まき」では参加者全員で夜遅くまでワイワイ

定員15名で募集したイベント「節分にコーヒー豆まき」は、定員以上のゲストを迎えて大盛況。参加費1,000円で、恵方巻ならぬ恵方ロールサンド、コーヒー豆のお土産、美味しいコーヒーの淹れ方講座など盛りだくさん。終了後は全員がそのまま残り、閉店時間を延長しながら知らない人同士で盛り上がったそうだ。

イベント集客の達人から学ぶ3つのポイント

イベントに馴染みにくい業態のお店もあるが、「小さい店」「隠れ家的な立地の店」であれば参考にしやすいポイントもありそうだ。以下3点をご紹介する。

1、「その店に行く」理由を明確にする
テーマ性のあるイベントは、お店の差別化がしやすい。「コーヒーの淹れ方講座」はコーヒーに凝っている人に、「豆まき」は節分を気軽に楽しみたい人にアピールでき、「今日その店に行きたい」「楽しみたい」という強い動機づけになる。お客の期待を惹きつけるために日頃からSNSで情報発信することにより、特別な集客を行わなくても求めている人に確実に情報を届けることができる。

2、一人客への確実なアプローチ
一人客を呼び込み、リピートしてもらうために、「一人でも参加しやすいイベント」は大変効果を発揮する。今、どんな飲食店にとっても一人客は大切だ。居心地がいい店なら常連客になってくれるし、時には友人と訪れてくれるようになる。

3、削減できるコストは徹底して抑える
『サニサニーピクニック』は休前日以外は夜21時までの営業でメニューもシンプル。また、物件はリノベーションにはある程度の資金を掛けているものの、ランニングコストは抑えているとのこと。こうして普段からコストを抑えておけば、金銭的な余裕ができ、イベントの企画もより自由度の高いものを検討することができる。

『サニサニーピクニック』のイベントは、ほかでは味わえない“楽しさ”を武器に集客に成功している。これはイベントのプロが企画するものだからこその“強み”だろう。

イベントの企画を検討するのはなかなか頭を使うが、最初は「お酒」や「肉料理」といったメニューを主役にしたもの、または「コーヒー講座」や「ワイン講座」といった自店舗の得意分野を生かしたものがいいだろう。定期的にイベントを開催することでお客とのコミュニティーを作りつつ、イベントを強みに他店舗と差別化が図れるようになれば一石二鳥だ。

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