飲食店ドットコムのサービス

リオ五輪間近! 繁盛店に聞く、スポーツ観戦客を集客するための3つの方法

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

リオ五輪はすぐそこ!

今年の8月に開幕を迎える、リオデジャネイロ五輪。この祭典は、実は飲食店にとって決して無視できないイベントだ。というのも、最近はスポーツバーなどの飲食店で試合観戦する人も多く、オリンピックシーズンは言わば集客を増やすチャンス。普段スポーツを前面に打ち出している店舗ではなくても、取り組み次第で集客をアップできる可能性があるのだ。

そこで今回は、東京・代々木上原のビアパブ『beer republic THE GRUB 代々木上原』のオーナー、浅見真司さんにインタビューを実施。こちらのお店は店内でさまざまなスポーツを放映し、多くの観戦客で賑わいをみせている店舗だ。スポーツ放映時におこなっている集客法や観戦時の様子、そしてリオ五輪時にスポーツ観戦客を獲得するためのヒントを探ってみた。

SNSやブログが集客の大切な武器に

60種以上が揃う国内外のクラフトビールを主役に、契約農家の無農薬野菜を使ったバーニャカウダなど、こだわりのフードも充実する『THE GRUB 代々木上原』。これらのメニューだけでも十分に魅力的だが、スポーツ放映も集客の大きな武器になっているようだ。早速、話を聞いてみた。

「店内にある2台のテレビで、サッカーを中心にラグビー、テニス、プロ野球などのスポーツを常に流しています。普段、放映する種目はお客様からのリクエストも受け付けていますが、サッカーの日本代表戦のように注目の試合がある日にはそれを流し、『スポーツ観戦』を謳った告知もおこないます」

具体的には、どのような方法で観戦客を集めているのだろうか?

「店のFacebookをほぼ毎日更新しています。開栓したビールやおすすめメニューの紹介などを書き込むのですが、大きな試合があればそこに試合開始時間なども一緒に投稿。Facebookへの投稿内容がTwitterに連動してアップされるように設定しているほか、店のブログでも放映の告知をしています。インターネットを使うこと以外では、店の前に手書きの告知ボードを立てています」

0517_c

『THE GRUB 代々木上原』のFacebook

複数のSNSを駆使し、「観戦ができる店」であることを印象付けている様子。と、ここで気になるのが、観戦客が集まる日の売り上げのこと。

「サッカーの日本代表戦といった大きな試合がある日は、普段より最低でも4~5倍は売上がアップします。試合の時間が19時頃などの夕飯時と重なれば、さらに上がることもありますね。また、日本チームが勝っている時の方が、ドリンクがよく出る印象があります。ちなみに注目の試合がある日には、試合のスタートから一気に混雑し、注文やお会計のタイミングも重なりがちです。お店をきちんとまわすためには、スタッフをしっかり確保しておくことが大切だと思います」

“次の観戦は他の店で……”と感じさせないためにも、スタッフの人数や食材の量の調整など、相応の準備が必要になるといえそうだ。

「まだ具体的なことは決めていませんが、オリンピック期間中は常に試合を放映すると思います。平日は朝6時までの営業とはいえ、今回は開催地がブラジル。日本とは時間が真逆なので、店の営業中に可能な範囲でできることを考えたいですね。店のクラフトビールのラインナップに、ブラジルのものを加える……などはあり得るかもしれません」

スポーツ観戦を武器に集客するための3つの対策

ここまでの浅見さんのお話をもとに、リオ五輪シーズンの集客のヒントをまとめてみた。

1、SNSを使い、「観戦ができる店」であることをアピール
スポーツバー以外の飲食店で観戦客を集めるには、まず「観戦可能な店」だと知ってもらうことが大事。手軽なSNSを使って放映の告知をすることはもちろん、「今なら座って観戦ができます!」など、当日の状況をリアルタイムで投稿するのも良いだろう。TwitterやInstagramでは、お馴染みの「#(ハッシュタグ)」を活用すれば、観戦場所を探している方の目に留まる確率が高まるはずだ。

2、再来店してもらうためのサービスを企画する
『THE GRUB 代々木上原』では、普段はクーポン誌への掲載もおこなっているそうだが、店頭で配るオリジナルのクーポンを作るのもひとつの手だ。日本の選手やチームが好結果を残した日に、五輪期間中に使えるクーポンを配布すれば、同じグループのメンバーで「また来よう!」と盛り上がってもらえるかもしれない。

3、オリンピック期間だけの限定メニューで関心を高める
ブラジルにちなんだお酒や料理、サッカー日本代表の「ブルー」をテーマにしたカクテルなど、五輪に関連したメニューを用意するのも一案。その店でしか味わえないメニューは、「せっかくならここで観戦したい」と思わせる要因になる。深夜営業をしていないお店にとって、リオ五輪で観戦客を集めることは難しいかもしれないが、こうした特別メニューで売り上げアップを目指すことはできるだろう。

オリンピック開催まで、もう3ヶ月を切っている。それぞれの店舗に合った形で観戦客を呼び込み、この夏、お店をスポーツで熱く盛り上げてみてはいかがだろうか。

_Z8A3453

『THE GRUB 代々木上原』の店内。カウンターの上に大型テレビを設置して試合を放映している

『beer republic THE GRUB 代々木上原』
住所/東京都渋谷区上原 1-32-15 第二小林ビル2F
電話番号/03-6804-8714
営業時間/17:00~翌6:00(日曜18:00~翌2:00)
定休日/なし 席数/42
https://www.facebook.com/the.grub.yoyogiuehara/
http://ameblo.jp/the-grub-yoyogiuehara/

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
山田彩

ライター: 山田彩

都内の編集プロダクションに勤務した後、フリーランスとして活動を開始。これまでに、レストランや料理人取材をおこなうグルメ系の媒体をはじめ、女性向けライフスタイル、タウン情報、住まいなどをテーマにした雑誌やWEBサイトで編集・執筆業務を担当する。グルメ情報やレシピ本の収集、街歩きが趣味。