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東京都の飲食店は要チェック! ヴィーガン認証取得支援など、インバウンド対策補助金がスタート

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昨年10月、新型コロナに関する水際対策が見直され、個人旅行による外国人観光客の入国などが解禁された。今年1月に発表されたJTBの調査によれば、2023年の訪日外国人客数は2,110万人(前年比550.6%)にのぼると推計されている。地域によっては、大きな集客の機会につながる飲食店もあるだろう。

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こうしたなか東京都では、4月1日から「令和5年度観光関連事業者向け各種補助事業」として15の取り組みを実施。今回はそのうち、飲食店が利用しやすい「飲食事業者向けベジタリアン・ヴィーガン認証取得支援補助金」と「インバウンド対応力強化支援補助金」についてご紹介する。

ベジタリアンやヴィーガンも、安心して食を楽しめるように

「飲食事業者向けベジタリアン・ヴィーガン認証取得支援補助金」は、東京を訪れる外国人旅行者の安心感・満足感の向上を図ることを目的とした事業。補助の対象となるのは、都内で飲食店を営む事業者で、東京都多言語メニュー作成支援ウェブサイト「EAT東京」の「外国語メニューがある飲食店検索サイト」に掲載されている店舗だ。

対象となる経費は、第三者認証機関からベジタリアン・ヴィーガン飲食店認証を新たに取得する際の審査料や新規登録料など(認定ロゴ使用料や認証取得に必要な従業員研修費も対象となるが、送料・通信費などの間接経費や直接人件費は対象外)。認証取得後は、ベジタリアン・ヴィーガン料理の提供方法に関する方針を店内に明示することが求められる。

申請期間は2023年4月1日(土)から2024年3月31日(日)までで、郵送または電子申請システム(jGrants)による申請が可能となっている。

補助額:1店舗あたり上限20万円
補助率:対象経費の1/2以内

▼飲食事業者向けベジタリアン・ヴィーガン認証取得支援補助金

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「外国人用グルメサイトへの掲載にかかる費用」も補助対象に

「インバウンド対応力強化支援補助金」は、東京を訪れる外国人旅行者のニーズに対応した利便性や快適性を向上させる目的で、受け入れ態勢を整備する取り組みに対し補助を行うもの。都内の飲食店のほか、宿泊施設や免税店などの事業者が対象となる。

補助対象となる経費は、多言語対応タブレットの導入や、クレジットカード・電子マネー決済機器の導入にかかる費用など。なお今回の制度拡充によって、飲食店に限り「外国人用グルメサイトへの掲載に要する費用」も補助の対象となった。

申請期間は2023年4月1日(土)から2024年3月31日(日)までで、郵送もしくは電子申請システム(jGrants)による申請が可能。ただし、「ベジタリアン・ヴィーガン認証取得支援補助金」「インバウンド対応力強化支援補助金」のいずれも補助金申請額が予算額に達した時点で受付を終了するため、対象となる事業者は早めに検討したい。

補助額:1店舗あたり上限300万円(飲食店の場合)※対象事業によって上限額は異なる
補助率:対象経費の2分の1以内

▼インバウンド対応力強化支援補助金

外国人観光客数が増えてきたとはいえ、コロナ禍前の水準にはまだ戻っていない。しかし、ウィズコロナの意識がさらに高まりそうな今後は、外国人観光客の数も徐々に増加していくと考えられる。東京都の飲食店はこの機会を活用して、外国人観光客の受け入れ準備を整えてほしい。

参考:東京都「令和5年度観光関連事業者向け各種補助事業について」

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富江弘幸

ライター: 富江弘幸

ビールライター、編集者。出版社などでライター・編集者として活動し、中国留学、英字新聞社勤務などを経てビールライターに。ビアジャーナリストアカデミー講師も務める。著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ)。https://localandbeer.com