2か月で坪月商40万円の『オモテサンドリア』。世田谷発「寿司とワイン」が表参道に挑む
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ランチをフックにお客との接点をつくる
さらに『オモテサンドリア』では、意識的にランチにも力を入れた。なにせここは、都心3区の港区。「毎日のように街にあふれるランチ難民を囲わない手はない」と、海鮮丼を目玉に据え、コスパ重視のランチメニューを打ち出したのだ。
一番人気は、サーモン、玉子、ネギトロ、炙りホタテにイクラが豪快にのった「オモテサンドリア海鮮丼 竹」(1,580円)。ごはんのおかわりも可能で、アジフライ、小鉢、お茶漬け、鹿児島県産の粗挽き茶が付き、LINE登録またはInstagramのフォローで200円引きとなれば、客が放っておくわけがない。1人のリピーターが新規客を次々と連れて訪れ、大手口コミサイトへの投稿数やその内容からも、評価の高さがうかがえる。
利益はさほど大きくないというものの、飲食店としての基本ともいえる「おいしい料理で客の空腹を満たす」ことにより、お客からの信頼を獲得。認知度アップにも大きく貢献しているといい、「力を入れてよかった」と、綱嶋氏は声を弾ませた。
インバウンドに確かな手応え。今後の展開は?
最後に、「寿司とワイン」を始めて4年。表参道への出店を機に「この業態での海外進出へ確かな手応えを感じている」と語った綱嶋氏。
「とにかく、インバウンド客からの需要の高さに驚いています。初めは『あわよくば海外の方も来てくれたら……、ここでうまくいけば海外展開もあるかな』という気持ちだったのですが、想像を遥かに超え、予約だけで月に200名以上の外国人がお寿司を求めて来てくださる。いいパートナーが見つかれば、ぜひ国外でチャレンジしたい」
また、より幅広く、リーズナブルにワインを楽しんでもらえるよう、ワインのインポーター業への挑戦や、引き続きフランチャイズ展開にも意欲的だ。
8月1日には「寿司とワイン」の集大成として、『オモテサンドリア』横に客単価1.5万円ほどを見越した『鮨 suntos』をオープン。さらにアップグレードしたワインと寿司とのペアリングを提供する。これら2店が表参道の寿司・ワイン業態にどのようなムーブメントを起こすのか、大いに期待したい。
『寿司とワイン オモテサンドリア』
住所/東京都渋谷区神宮前5-51-8 B1-G区画
電話番号/050-5448-5347
営業時間/平日12:00~14:30/17:00~23:00、土日祝12:00~15:00/17:00~23:00
定休日/不定休
坪数・席数/約25坪・38席
https://omotesandria.com/
