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坪月商57万円『焼肉一七三』が明かす! カウンター焼肉をヒットさせた極意とは?

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株式会社NEDZUKU取締役の稲見昌克氏

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現在、東京で注目を集めている外食ビジネストレンドのひとつが「カウンター焼肉」だ。そもそも、大阪では古くから根付いていたカウンター席メインの焼肉店。そのスタイルを採り入れた焼肉店が東京都内にも出店し、ヒットを飛ばしている。

代表的なのが、東京でいち早く「カウンター焼肉」を打ち出し、坪月商57万円を売り上げている恵比寿『焼肉一七三』。今回は運営元の株式会社NEDZUKU取締役の稲見昌克氏に、カウンター焼肉の強みやヒットのポイントをうかがった。

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『焼肉一七三』はJR恵比寿駅西口近くの繁華街にある雑居ビルの中2階に位置している

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大阪・西成の『焼肉政ちゃん』がカウンター焼肉のルーツ

「僕の焼肉のルーツは大阪・西成にある『焼肉政ちゃん』なんです」。稲見氏にカウンター焼肉について質問すると、開口一番でこの答えが返ってきた。『焼肉政ちゃん』は創業50年を超えるホルモン焼き店の老舗。現在は常連客の予約しか受けつけていないというが、それでも数か月先まで予約で埋まるという驚異的な繁盛店だ。

「高校卒業後、常連客だった父親に『政ちゃん』に連れていってもらいました。『政ちゃん』はとにかく商品クオリティが高いんです。注文はほぼ店主任せでミノ、ツラミ、アカセンなどのホルモンが次々と出てきて、お腹いっぱい食べて飲んでも、支払いは5,000円くらい。カウンター10席の窮屈な店ですが、店主のおしゃべりも面白くてすぐに僕も常連客になりました」

『焼肉一七三』の席数は24。すべてカウンター席で構成している

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稲見氏の実家は大阪・福島でレストランバーをしており、稲見氏もその店に勤務していたが、知人の誘いを受け、2014年に東京都内に焼肉店をオープン。その店でカウンター焼肉のスタイルを採り入れた狙いついて稲見氏は次のように説明する。

「東京にはレベルの高い飲食店があふれていますが、焼肉店については『政ちゃん』に勝るクオリティとコストパフォーマンスの店を見つけられませんでした。『政ちゃん』に限らず、大阪にはカウンター焼肉の繁盛店がいくつもありますから、東京にもカウンター焼肉のニーズがあるはずだ。そう考えたのです」

共同経営者と経営方針にズレが生じたため、袂を分かつことになるが、その店の経験からカウンター焼肉の集客力に自信を持ち、業態をグレードアップする形で2019年1月にオープンしたのが、『焼肉一七三』だった。

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。