【2023年度】東京・神奈川・大阪の最低賃金は？飲食店に求められる対応も紹介！

2023年10月17日更新（2023年10月17日公開）飲食ニュース・トレンド , 飲食業界ニュース , 飲食店経営のノウハウ , 雇用・人材

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給与アルバイト雇用人材最低賃金経営

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10月から最低賃金が改定された。時給の全国平均は1,004円となり、東京都では1,113円となっている。飲食店でも求人広告の見直しなどの対応を迫られるため、経営者は最低賃金について理解しておく必要があるだろう。今回は、最低賃金の推移と上昇している背景、飲食店に求められる対応について解説する。

10月から引き上げられた最低賃金

最低賃金とは、国が定める最低限度の賃金のこと。中央最低賃金審議会によって、毎年引き上げ額の目安が示される。引き上げ額は、物価や賃上げ状況、労働者の生活費、企業の賃金支払い能力などを考慮し、都道府県の経済状況によってA〜Cの3ランクに分けられている。

今回の改定では、Aランクは41円、Bランクは40円、Cランクは39円を目安として引き上げが求められた。その結果、全国平均では1,002円と初めて1,000円を超えた。なお、東京都や神奈川県、愛知県、大阪府などがAランクで、岩手県や沖縄県などがCランク。最も高い東京都の1,113円に対し、最も低い岩手県は893円となり、その差は220円となっている。

近年の最低賃金の推移

最低賃金は、全国加重平均額を見ても年々上昇している。全国加重平均額とは、都道府県ごとの最低賃金にそれぞれの労働者数をかけることで、労働者1人あたりの平均値を出した金額のことだ。

2019年から2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、1円の上昇にとどまったが、ここ10年ではそれ以外の年は毎年16〜31円の範囲で上昇している。今回の改定によって、2023年の全国加重平均額（時間額）は1,004円となり、昨年比で43円引き上げられた。10年で224円上昇しており、1990年以前と比べると倍近い金額になっている。

最低賃金の上昇は、物価に合わせて生活のために必要な賃金を保障することを目的としている。2015年に安倍晋三元首相が将来的に最低賃金を1,000円にすると言及したが、それが実現した形だ。

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都道府県別の最低賃金は？

2023年の都道府県別最低賃金（人口の上位20都道府県）は下記のとおり。

東京都：1,113円
神奈川県：1,112円
大阪府：1,064円
愛知県：1,027円
埼玉県：1,028円
千葉県：1,026円
兵庫県：1,001円
北海道：960円
福岡県：941円
静岡県：984円
茨城県：953円
広島県：970円
京都府：1,008円
宮城県：923円
新潟県：931円
長野県：948円
岐阜県：950円
群馬県：935円
栃木県：954円
岡山県：932円

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最低賃金改定後の飲食店に求められる対応

最低賃金が改定された場合、飲食店でも賃金に関する対応が求められる。主に以下の3点だ。

1、従業員の賃金が時間給換算で最低賃金を下回っていないかを確認する
まず、従業員の賃金が最低賃金を下回っていないかを確認する必要がある。最低賃金は時間給換算になるため、時間給で支払っている場合は最低賃金を上回っていなければ問題ない。

日給制や月給制の場合は、賃金を所定労働時間で割り、その金額が最低賃金を下回っていないかを確認する。ただし、特定（産業別）最低賃金が適用される場合には、その日額で判断する必要がある。

出来高払制その他の請負制の場合も同様だ。賃金の計算期間内の賃金を労働時間で割り、最低賃金と比較することで、下回っていないかを確認することができる。

2、最低賃金に満たない場合は引き上げる
従業員の賃金が最低賃金を下回っていた場合は、引き上げる必要がある。また、最低賃金を下回る金額で労働させた場合、最低賃金との差額を労働者に支払わなくてはならない。最長で2年分を支払うことになるが、差額を支払わない場合は50万円以下の罰金が科せられることもある。

3、最低賃金に準拠した内容で求人広告を出す
求人広告を出す場合にも注意が必要だ。最低賃金を上回るのはもちろんのこと、求人を出す地域によって最低賃金が異なることにも気をつけなければならない。さらに、試用期間であっても最低賃金を守る必要がある。